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近江路(湖東)探訪


嫁方の法事で滋賀県(近江)に来ました。もう30年以上訪ねてる第二の故郷です。我が実家より何倍も多く来訪してるのは、両親の温かい愛情とこの地の歴史がそうさせてるのだと感じてます。

とは言え今迄は何かと気ぜわしく、訪れては帰ってしまう事が多かったですね。最近、近郊(関東)のお城めぐりを始めてふと、せっかく滋賀に行くのなら歴史の宝庫である近江路を訪れないのはあり得ないと、気づきました。法事(13回忌)にかこつけた旅気分ですが、許してもらえるでしょう。

今回は湖北から秀吉の足跡を訪ねる旅を企画しました。今年、今更ながら秀吉を追いかけておりまして、ゆかりの地が多い琵琶湖の東側のお城を巡りました。

まずは長浜城です。信長に認められて初めて築城し、町を作っていった長浜の街は今もその時代の空気を沢山残してました。商業を盛んにした街づくりが今も残っており、このコロナの状況でも活況を呈してました。

街中に豊国神社があり訪ねて知ったのですが、これは秀吉亡き後市民の力で作ったものだそうです。しかし、江戸の時代は当然敵人ですから壊されて禁止された様です。

が、この街を作ってくれた秀吉の恩を忘れない人達が密かに再建して(恵比寿様として)祀ってたようです。その後明治維新を経て正式な神社として、人々に親しまれてるようです。そこは、この時代の秀吉らしい人間臭いエピソードが溢れてきそうな、こじんまりとした神社でした。

次は部下のお城です。

佐和山城(址)は浅井氏が建てたものですが、滅亡後に石田三成がこの地に入り治めたお城です。しかし現在その姿はありません。

ご存知のとおり、関ヶ原で秀吉の恩に報いる為にその儀を通して滅びた姿は、正に武士道ですね。実務的で正義を通すあまり、人気は無かったようでが、その生き方が再認識されて来てるようです。

関ヶ原後この地にやって来たのが徳川の家臣、井伊家です。この佐和山城跡には井伊神社もあり、その後この地でこの家が大きな力を発揮し、人々に愛されたのも感じます。

そして、この井伊家はすぐ側に彦根城を作り佐和山城は廃城となりました。

歴史は勝者の物と言われますが、その後の江戸時代の徳川を勝者とすれば、秀吉や三成は表にあまり出てこなくなるのは仕方ありません。

確かに彦根の町は井伊さんの名残りだらけですが、長浜と彦根で光秀の唱えた、大一大万大吉のマークを良く見かけました。

今でもこれが浸透してるなんて、地元での人気は本物なんだなと改めて感じ入りました。

余談ですが、20程前に本格的に自転車を始める前にこの彦根城までマウンテンバイクで来た事があります。実はここから現在のロードバイクが始まったのです。その時お城に来てある物を見つけました。

【親善都市 水戸の梅】
と木札に書いてあり、小さな梅の木がお城を、見上げるように植えてありました。ご存じ桜田門の変での遺恨を残さない様な配慮でしょうか。
水戸藩出身の身としてはなんか気まずい思いをした記憶があります。その木が歳月の長さどうりに大きくなってそこに居ました。
しかし、木札の文字はほとんど判別出来なくなってるのが、少し寂しくもあり、本当に邂逅はしてないのかなとも感じます。

さて、そろそろ夕やみも迫ってきましたので、先を急ぎます。と言ってこの辺は歴史のメインストリートですから、すぐ側にそれはあります。

秀吉の上司信長のお城 安土城(趾)へ行きました。これも残念ながらその素晴らしい姿を見る事は出来ません。城址後として、総見寺が管理してるようです。

時間外になってしまいその跡を見ることは出来ませんでしたが、片鱗は感じました。

真っ直ぐ延びた急激な階段がお城の入り口との事ですが、これだけでも信長の威厳を感じました。何者をも拒絶するかのような、威圧感を今もって発信してる石造りの道は、その全貌を想像させるには充分でした。

山自体はそれほど高くも大きくもないと感じましたが、これをライトアップしたらやはり凄いだろうなとは思います。この演出はヨーロッパにも伝えられてるようですし、それ以外にも色々な事をして更に海外に広める努力もしてる信長は、先見性と言う意味においては、秀吉、家康より抜きん出ていると思います。

この後、近江八幡城(趾)を訪ねる予定にしてましたが、(ここは甥秀次のお城です)今回は日没サスペンデッドとなりました。

今回のコースは全て過去にロードで巡ってはいます。しかし、その当時は走る事に主眼があるのでほぼ観光もしてませんでした。

歴史には漠然と興味はありましたが、それほど詳しく調べる事もなく過ごしてました。

日本の歴史の中で大きな役割を担ってきた地に訪ねる事が必然な状況なのですから、今後これを活用して京都も含め色々見て回りたいと思います。

次は湖西方面をぐるっと回り、遠く韓国までの想いも辿りたいと思います。

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