インドア派。雨に屈す。

 自分がどんな人間なんてもんは一生かかっても分からない事なので、せめて自分がどこに生息するかは考えて生きていくべきだと思う。陸地に住むべき生き物が海で生活を余儀なくされたら食物連鎖のカーストは転落の一途をたどるだろうし、逆もまた然りだ。人間だって同じことが起こると考えるのは至極当然。


 イチローと羽生善治どちらが素晴らしいなんてのは決して比べることが出来ない。活躍したジャンルが違いすぎてどっちが良いとかそういう話では無いし二人とも超すげえ。ただそれだけで終わる話である。

 人間得手不得手が存在するのは当たり前ゆえに自分の生息地を決めよう。なんとなくそんな風に生きてきた気がする。結論僕はインドア派なのだろうと気づくのに25年くらいかかった。

 10代の頃はなんとなく遊びの用事やイベントの参加が人生の充実につながると考えていたように今となっては思う。強迫観念と言っても差し支えないぐらい暇を恐れて何とか友達をつくり遊びの用事を作っていた。

 大人になってしばらくたつと自分の本当に好きなことが段々と分かってきた。一人で紫煙をくぐらせながら本を読むのも好きだし、永遠に映画鑑賞。うんうん悪くない。絵を描くのも下手ながら楽しいし気になっていた漫画を全巻読むことも多くなった。

 あれ?自分めちゃくちゃインドアじゃない?

 若いころの所謂「イキる」という人間の初期症状も収まりだしてくると、本当に自分が好きなものが浮き彫りになってきた。別にパリピでなくとも人生は豊かだ。外出は嫌いじゃないが、例えば喫茶店とか映画館とかインドアの物を無理やり外に持ち込んでいるだけで本質は変わらない。


 話はかなり脱線するが僕の人生で嫌いな事象の3つは確定している。

暑い

食べ方が汚い

 だ。恐らくこれは人生で揺るがない指標となり今後も変わることが想像できない3つだ。たまにでくわす

「雨の音聞きながら過ごすのって素敵ですよねぇ」

 とかのたまう人間がいる。嘘が最も重い罪の世界観なら即日処刑もありうる発言だ。嘘に決まっておろう。馬鹿か。それか本物のサイコパスか。そりゃもちろん雨の恩恵は受けているよ?生き物だし。でも僕の生きている所はずっと晴れがいい。雨とか課金制にしてほしい。

 人生を建物の中で生息しようと決めたお前は雨の被害とか少ないじゃん甘えんな。とか思ったら大間違い。

 僕は生粋の偏頭痛持ちだ。

 体調不良の99%は頭痛、残り1パーセントは頭痛による吐き気な僕はとにかく雨に弱い。ポケモンならほのお・じめんタイプだろう。雨の日だけならまだしも雨が降りそうな日、雨が上がってきた日なども偏頭痛の対象なので、雨季的な気候になるとほとんど毎日頭が痛いのだ。

 調子が最悪だと本当に毎日頭痛薬を服薬することになる。これは本当に体に良くないらしいので最近は根性で耐えるようにしているが、頭痛薬を飲んでいる時に

「これはネットの漫画で見た頭痛薬頭痛ってやつなんじゃ・・・」

 って勘繰りだしたらマジで途方に暮れる。

 そんなこんなで僕は今頭痛外来に通う腹積もりをしている。職場の親御さんから偏頭痛外来に行ってからとっても楽になったという話をきいて、とてもワクワクしているのだ。

 しかし私は病院嫌い。

 まだこの体との付き合いは終わらなそうだ。

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