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部屋に豆苗をおいて思ったこと

スーパーで、豆苗を買った。
豆苗といえば、なんか体に良さそう(野菜だし)で、しかも一、二度収穫できるというから、ジリ貧大学生の最大の味方の一つである。

だから買った。
それ以外の理由はなかったし、多分今後もそれ以外の理由は現れない。


一度目、豆苗を食したのち、豆苗をタッパーに移し替え、水を入れた。
不揃いな断面がありがとうと言わんばかりに、水を吸い上げて輝いていた。

豆苗を栽培するにあたり、私の部屋は暗すぎた。
普段日中空けることが多く、雨戸やカーテンを閉じっぱなしだからだ。

部屋の白熱灯に向かって、豆苗は我が先にと伸びて主張する。
毎日帰宅して、ああ、豆苗、ごめん水換えてなかったねと呟きながら水を換える。

豆苗にQOLの概念があるなら、今の暮らしはちょっと物足りないくらいだろうなと思った。


連休に入って、部屋にこもっていた私はカーテンを開けて、雨戸を上げた。

窓際においた豆苗は、やっぱり我が先にと伸びて太陽に主張する。
夕方、豆苗を冷蔵庫の上に移すと、異様に傾いていた。

やっぱり豆苗は植物で、植物は太陽が好き。
だから豆苗も太陽が好きなんだな、と改めて実感した。

人間だって、太陽に当たらずずっと暗い部屋で過ごしてたら、いくら灯りがあるからと言っても気が滅入るもんね。

豆苗と私の意外な共通点を見つけた。



最後に。

豆苗ちゃん。

あなたはもうカビが生え始めて、明日お別れです。

美味しさを、二度もありがとう。買ってよかったよ。

私もあなたたちのように、太陽の下で一生懸命根を張って真っ直ぐ伸び続けます。

I love TOMYO🌱

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