オードリー春日の話

とにかく寒くてたまらないので、好きな人の話をしたい。誰かへの愛でしか生まれない熱もあるから、それを発生させて暖を取りたいのだ。

オードリーというお笑いコンビのボケ担当、春日俊彰氏のことがとても好きだ。愛情と敬意をもって、彼のことを「春日」と呼び捨てにさせてもらう。子どもたちは自らのヒーローを「プリキュアさん」「仮面ライダーさん」などと呼ばないが、それと同じ原理である。わたしにとって春日は、ヒーローのような存在である。

春日は誰も傷つけない。むしろ、率先して自分が傷つきに行く。東大受験に挑戦したり、ボディビルの大会で優勝を目指したり、命の危険を感じるほどのカーアクションを自分で企画したりする。徹底的に自分を追い込み、傷つけることによって、茶の間に笑いと感動を届けるのだ。

春日が素敵なのは、そのストイックさに悲壮感がないことである。自身のラジオ番組で「頼まれたからやってるだけ」と頻繁に語るように、彼はあくまで自然体なのだ。「この資料コピーしてきてくれない?」に応じるくらいの感覚で、彼は火だるまになって池に飛び込むのだろう。

そんな春日の唯一の趣味が、自宅でアダルト動画を検索することなのだ。「そのためだけに生きている」とも語っていた。阿佐ヶ谷のボロいアパートに帰り、ADSL回線を通じてゆっくりとダウンロードされる動画を一人楽しむ春日。どう想像してもかっこ悪い光景であるが、不思議と「ヒーローの孤独」という雰囲気も醸し出している。体を張って全国に笑いを届ける男のこの姿を想像すると、わたしは苦みばしった「人の味」を感じてしまうのだ。

<おまけ>最近発見した、おすすめ春日動画

https://www.youtube.com/watch?v=sxXv31d7bpQ&feature=youtu.be

次回の更新は12月13日木曜日、正午です。



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