やさしさが懐かしい話

今週はいろんなことが起きている。「五輪が延期してもTOKYO2020の呼称はそのまま」の報道から、「諸事情で高校の合唱コンクールが延期になって、大学に入ったあとでいやいや招集される卒業生」という小説でも書こうと思っていたが、それももう賞味期限が切れた感がある。なんだかもう、疲れている。

たまに、改札からSuicaを50cmほど浮かして通過しようとする人いる。強気だな、とも思うし、それほどまでに技術を(他人を)信用できていることに、すこしうらやましく思う。ウイルスが蔓延する異常事態のなかで、平時にいかに「信用」というあやふやなものに頼って生活していたか、痛感させられている。電車内でくしゃみをする人がいても、「風邪の季節だもんな」でスルーできていた頃のやさしさが懐かしい。

病気に対する不安もあるが、なによりつらいのは、他人を信用できないことだ。いまはなにもしたくない。「どうぶつの森」くらいしかやる気がしない。

次回の更新は4月4日(土曜日)です。



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