【歳末お悩み相談ウィーク】食べ過ぎの話

メリークリスマス(イブ)、森信太郎と申します。いつもお付き合いくださり、まことにありがとうございます。

今週一週間は「歳末お悩み相談ウィーク〜今年の悩み、今年のうちに〜」と題して、皆さんから事前に頂いたお悩みに回答していきます。「たいして深みのない人生送ってるくせに、瀬戸内寂聴気取りかよ」という声が聞こえてきそうですが、何卒ご容赦ください。

なお、先週までのエッセイ(の、ようなもの)とは文体や一人称を変えていますが、書いている人間は同じです。

それでは心の中で剃髪して袈裟を着て(実際はボサボサ頭でニトリの着る毛布を着て)、本日のお悩みに移ります。

在宅で仕事をしているのですが、ついつい食べ過ぎてしまいます。どうしたら健康的な生活を続けられるでしょうか?

「食べ過ぎ」とはおそらく、「間食をしすぎてしまう」ということでしょうか。在宅作業ですと根を詰めやすく、食べ物へのリーチも容易で、しかも人の目がないのでついつい間食が進んでしまいますよね。わかります。本当にわかります。

僕の場合は間「食」というよりは飲み物で、無印良品のインスタントチャイをグビグビと飲んでしまいます。温かくて香り豊かで甘さスッキリなチャイが、粉をお湯に溶かすだけで出来上がるのです。もし僕が刑務所に入り、所内で「闇チャイ」が流通していたら、多少の危険は顧みずに手に入れようとするでしょう。

本題に戻ります。僕はとあるチェーンのカレー店が好きで、とくにそのなかでも揚げ物三種とゆで卵とチーズがどーんと乗った、カロリーの権化のようなメニューが大好物なのです。しかし、あることをきっかけにその愛がしぼみました。そのチェーンは、社員研修に○○○○に行くような、とても○○○な企業だったのです(ワードが物々しいので隠しました)。つまり僕のなかでは、「カロリーの権化に挑みたい」という思いと、「そんな企業に金を払いたくない」という思いが拮抗しているのです。おかげで、そのチェーンに行く頻度がだいぶ下がりました。

あなたにも、「間食したい」という思いに拮抗できる別の思いがあるはずです。もしあなたがケチなら、間食用にはあえて高価なものを買うといいかもしれません。「高いものを気安く消費したくない」という思いが、間食欲と戦ってくれるでしょう。あるいは、あなたが嫌うひとが、あなたの間食を喜ぶ様子を想像してみるのはいかがでしょうか。「あいつが喜ぶくらいなら、食べないほうがマシだ」と思えるかもしれません。

このように、毒をもって毒を制すやり方はいかがでしょうか。「間食」という生の喜びを凝縮したような毒には、健康意識を高めるといった「薬」は効かないのです。

次回更新は12月25日火曜日、正午です。
引き続き、こちらにてお悩みを募集しております。
能力と時間の都合で、すべてには答えられないことをご了承ください。ごめんなさい。

励みになります。