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高身長の憂鬱

背が高いことを羨ましがられることがあります。
ただそれは「あなたほどの背丈になりたかった」ではなくて「あと数センチほしかった」であることが大半です。
例えば157センチの人が160センチになりたかった、とか。
私にしてみれば3センチは誤差の範囲です(175が172になっても変わらず大きいと言われますから)。

言われ続けて生きてきたので適当に流す術も覚えましたけど、嫌な思いをしないわけではないです。
私に限って言えば、端的に不快です。

最近、以前より気にする機会が増えたので改めて考えて憂鬱になっているのが、立ち見のライブなどでの振る舞いと、主催側の気遣いの足りなさです。
コロナの影響もあって立ち見でも場所指定という現場があります。
あるいは指定席と銘打ちつつ、ライブが始まれば立ち見になるのが前提とか。

これ、本当に困るのです。
後ろに小さい人がいたら?なにかの事情で立てない人がいたら?それを考慮して一人座り続けた場合、演者や周りにどう思われる?(いつぞや、立てない事情があることを知らずにステージから「感じ悪い」と言って問題になったアーティストもいましたね)。

自由席であれば変わることも出来ます。
指定でも、スタッフさんに言えば変えてもらえるかも。
でも、そうすると私は、例えファンクラブ先行で最前列を取れたとしても、後ろの席で見るしかなくなります。

この問題が起きる現場は、例外なく客席がフラットなのです…
せめて段差があれば。傾斜があれば。
それだけで、「現場で生で見る」「心置きなくライブを楽しむ」ことが叶う人が増えるのに。
演出や舞台監督はこの点ちゃんと考えて客席組んでるの?あなた方の目線だけで判断してない?と。

私だって、見やすい席で周りを気にせず楽しみたいです。
気になるなら現場に行かなければいいでしょ、と切り捨てられる道理もありません。
身長なんていう、自分ではどうにも出来ないことが理由で居場所が制限される、あるいは失うようなことはあってほしくないし、あってはいけないはずです。

100%は無理でも、せめて気遣いや工夫がわかるようにしてもらえませんかね。
何なら立ちっぱなしじゃなく、「ここは立つところ」とか、「後ろだけ立って前は座る」とか。
ステージ上にプロジェクターがあってリアルタイムで映し出されるから見えるでしょ、というのは工夫の一つではあるけれど、小さくても生で見たい。現地にいるのに画面でしか見られないって、あんまりだと思うんですよね…

わがままを言えばキリがなく、会場の造りでどうにも出来ないこともあるでしょうが、舞台を作る皆様に、是非ご一考いただきたいです。

これまで、運悪く私の後ろの席になってしまったがために見辛かった・見えなかったという経験がある方がいらっしゃったら、届かないだろうけどお詫び申し上げます。
無駄にデカくてごめんなさい。

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