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ウルトラマン辻󠄀本貴則監督回を観る③ 『ウルトラマンR/B』 前編

第8話「世界中がオレを待っている」 第9話「ウルトラマンの名のもとに」

https://www.youtube.com/watch?v=28_doWmVe58

2018年8月18日/25日放送 脚本・中野貴雄/小林弘利 監督・辻󠄀本貴則
綾香市を守るヒーローとして市民の賞賛を得ている兄弟ウルトラマンのロッソとブル。しかし綾香市には、そんな二人をどうしても許せない者がいた。この街のスター・愛染マコトだ。彼は突然兄弟を呼びつけ、”あるもの”を突きつける。そして衝撃の中、ついに漆黒のウルトラマンオーブが爆誕する!
(「TSUBURAYA IMAGINATION」より引用)

「X」以来2年のブランクを経てウルトラに復帰した辻󠄀本貴則監督。
8話冒頭、アリブンタ出現シーンのミニチュアの精緻さ、CGも効果的に使われ、無茶苦茶見応えあり。
監督の意気込みを感じる重厚な演出です。

今回の敵はウルトラマンオーブダークノワールブラックシュヴァルツ
辻󠄀本監督は、「愛染さん並みの(オーブへの)リスペクト」をもって、変身ポーズから殺陣から、無茶苦茶こだわって撮影しているのに、愛染を演じる深水元基氏の怪演が全てをひっくり返すカオスな展開 (笑)。
「何かついたぁぁぁぁ!」ってなんやねん(腹痛ぇ)
愛染の正体が明かされるシリアス回のはずが全編メタ台詞、コメディがテーマの「R/B」の中でも、最高に頭のおかしい話(褒め)になっています。必見。

続く9話では、第二期ウルトラマンシリーズ、特に「レオ」ではお馴染みの特訓が、今風にアレンジされ再現。
辻󠄀本監督もノリノリで撮ってそうです。
アサヒの参加から新クリスタル発見への流れ、ご都合主義が過ぎますが、これ母ちゃんの導きなんですね。
一方、ニセウルトラマンであるオーブダーク(以下略)は、いい事(やらせ)をして、自分が真のウルトラマンになろうとする。
イーヴィルティガと同じ発想ですが、なんかセコい。

最終決戦は、巨大ヒーローによる剣劇で、これも監督のこだわりポイントとか。
しかるに、ハイスピード撮影になる巨大特撮では、目にも止まらぬ技の応酬、とまではいかなかったかも。
ブルの眼前で火花が散るカットはとても良かったです。
「俺達はヒーローになりたいんじゃない、俺達が戦うのは、悲鳴をあげる人がいるからだ、その人達のために戦うんだ、それがウルトラマンってもんだろ!」めちゃめちゃいいセリフ。しゃべくりウルトラマンも捨てたもんじゃないです。
ここから大逆転、新クリスタルでオーブダークは倒され一件落着、とはいきませんでしたね(笑)。
愛染マコト、シリーズ前半で消えてしまうには惜しいキャラでした。




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