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カサンドラの妻たちへ③

2話目で既に書きたいことの本質を書き上げてしまった気がすることと
書いたことの効能として、思いっきり俯瞰の引き視野で過ごせたことで、状況が好転していたこともあり、書く意欲が消沈してしまっていました。

ですが、そう一筋縄で脱出できないのがこの病の辛いところな訳です。

好転していると思っていたのも束の間に、あっという間に急転直下するのです。
それでもわが家にしてはかなり長い間インターバルがあったと思います。

にも関わらず「金・金・金って、要らんことにばっかり使いやがって」と、突然まるで脈絡のないことまで言い出すのは何十回目だろうが、何百回だろうが、もはやわからないくらいに慣れて鈍っていても、しんどいのです。

今日はしばらくの間洗面所にいた夫が、髪の毛が落ちていることに腹を立てはじめ、洗濯物の匂いが臭いだとか、洗濯物を干す時間が遅いだとか、家が汚いだとか、掃除をしてないだとか、手当たり次第disり始めました。

いつものセット注文のようなメニューです。
因みに掃除は、夫の認めるレベルではやっていないということで、特にゴミ屋敷というレベルでもないです。

次いで、もう俺(様)は限界だから、外へ出て行く。他所で暮らす。そのうちに出て行ってやるからな、覚えておけ。というようなことを繰り返します。

また嫌〜な空気が流れ始めたので、娘に「言い返しても良いか?」と聞くと「面倒になるからやめて」と。それでしばらく黙っていたわけですが

どんどんエスカレートして、「おのれらほんま、どれだけ汚いねん、頭悪いんか、金・金・金って言いやがって、要らんことばっかりに使いやがって」と、もはや全く違う案件も持ってきて、収集がつかなくなったので、ささやかな反撃タイム。

「 "おのれら" などという言葉を平気で使う人に、汚いとか、頭悪いって、言われたくないんやけど?」くらいのことを言い返すのが、こちとら関の山な訳です。

もちろんその後も鳴り止まない砲撃を受け続け、しばらくして時間いっぱいになったのか 出勤していきましたが、毎度のことながら、どっと疲れと腹立たしさ、虚しさだけが残されていきます。

夫が出て行った瞬間に、娘に、マジマジと顔を見ながら「ほんまに。何で結婚したん??」と聞かれ。
前から何度もあるやりとりのため、私が答える前に「あ、私が出来たからか」と納得のいっていないのだろう答えを娘が出すという、教科書通りの朝を迎えました。

この落ちる所へ心が落ちた感じ。
決して好き好んで自分で落ちて行ってるわけじゃないです。
でもその日は日々を平和に暮らしていても突然やって来るのです。
きっと当事者じゃないとわからないこの胸の重たさ。
胸のもやもや。
これこそがカサンドラ症候群の正体、病魔なわけです。

この闇から這い上がって、好転して、また闇堕ちして、というルーティンを、無限にループしているわけです。
堪んないよね。

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