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キッチンストーリー / 映画の中の小屋 / その4

2016年4月6日

今回は北欧の映画「キッチンストーリー(Kitchen Story)」から、映画の中の小屋をご紹介します。

これは50年代のスウェーデンで実際に行われていたという、独身男性の台所調査にインスパイアされて作られた映画です。

おもしろいのが物語の前半と後半に、ほんの数秒間女性が登場するだけで、あとはおじさん以外映らないというところ。

そして映像全体がスッキリとしているのは、ブルー系の抑えた色味に統一されているからなのでしょうか…。

もちろんインテリアも道具も北欧らしいシンプルなデザイン。
でもいかにも北欧的なものではなくて、どことなく東ドイツのインダストリアルな雰囲気もある、ムダのない実用的な様子です。

まずは、こちらから。

国境に建てられた守衛小屋

スウェーデンとノルウェイの国境に建てられた守衛小屋。

 これは輸入の小屋キットに見られるデザインに近い気がします。


小さなトレーラーハウス
後ろから見たところ

トレーラーの後ろにくくりつけられているのは、調査用の高椅子。

トレーラーの内装はこんな感じです。

ボタニカルプリントの壁紙に、2人掛けでも余裕なソファ(ベッド)とテーブル

さて、タイトルが「キッチンストーリー」ですから、映画の殆どをキッチンの場面が占めます。

それはこぢんまりとした二階建ての家のキッチンです。

これが家の外観
流し台の様子

水道管に布巾を干している様子が良いですねえ。

洗面台

こちらは流し台の近くに設置されている洗面台。
物語中、お風呂もキッチンにバスタブを置いて済ましていました。

部屋を別角度から

奥に白く見えるのが、コンロです。
会話の内容から推測するに、電気コンロのようです。


映画のあらすじ

会話も登場人物もわずかな、おじさんばかりの映画です。

独身男性の台所での行動調査に、スウェーデンからノルウェイへとやってきた調査員のファルケと、被験者であるイザックとの交流を描いています。

調査は何日間にも渡りますが、そのあいだ調査員と被験者とは会話が一切禁止されています。

台所にプールサイドの監視台のような椅子を設置して、監視ルールを頑なに守りながら調査を続ける調査員のファルケ。

被験者であるイザックは、そんなファルケに不信感を抱き、2人はギクシャクしてしまいます。

しかしふとしたきっかけで、2人は少しずつお互いのことを話し始め、やがて笑顔が見られるまでに打ち解けていきます。

その様子にイザックの友人(おじさん)が、まさかの嫉妬心を燃やしてしまい…。

けれども淡々とストーリーは進むのです。


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