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小屋暮らしのための安い土地を探すときに気をつけたいこと

2016年5月27日

土地さがしを終えて1年以上が経過しました。

振り返ってみて、今ならこうする、こうしておけばよかった、これはよかった・・・など思うところがいくつかありましたので、まとめてみました。

この反省が自分に生かされることは、おそらくないと思うので、これを読んでくださるどなたかの参考になったら・・・と思います。

①飲用水に関して

多くの場合、安価な山林物件にはインフラ(電気ガス水道)は期待できません。
土地内に飲用に適した水がない場合、飲用水の確保について良く考えるべきだと思います。

・水道を通す場合、公共の水道管はどこまで来ているのかを確認すること

・水道管が遠い場合など工事が必要な際の費用は、自治体等の補助がない限り、自己負担となるようです

移住先である現在住んでいる地域一帯は水道管が来ていないので、各戸ごとに井戸を掘っています。

もしも井戸や水道を通すことを予定していない場合は、たとえば

・無料で汲める施設(スーパーや公共の湧き水など)があるか、そこはいつでも利用できるのか

・そこが使えなくなった場合、代わりの施設はあるのか

まずは確認しなくてはなりません。

湧き水のある場所は以下のサイトなどで調べることができます。

代表的な湧水(環境省):全国の代表的な湧水の或る場所が調べられます。
湧水巡り (Ginza Senior Touring Club ):千葉・東京・神奈川・長野・山梨・福島・静岡・栃木・群馬・茨城など関東近郊の湧き水の或る場所が地図と写真と共に紹介されています。

以前そのような施設のない土地を見学に行った際に、飲用水を購入するつもりでいたこともありましたが、実際それは現実的な選択ではないと思います。

人間一人、一日に最低2リットルほど飲用水を使います。

生活用水は雨水を集めることでほぼ通年やっていけますが・・・。

②気候について

購入予定地がどのような気候なのか?

結構重要なことだと思います。

私が移住してきた地域は寒冷地に区分されているようです。

真冬ともなると夜はマイナス10度近くにまで下がります。

しかしそんなことは露知らず、越してきたのが12月、冬の厳しさに戦慄したのでした。

外に設置した大きな水タンクも、地面も、干した洗濯物も、何もかもが凍りつくのです。

そのような気候では、温暖な地域では不要なものも、必須アイテムになります。

たとえば、大きなところでは車もバイクも冬用タイヤに履き替えます。

車は4駆でないと冬の道路は危険です。

水道が通っているのならば、凍結防止のために水道管にはヒーターの設置が必須です。

つまり水道(井戸)を通す → ヒーターのために電気が必要 ということになってしまうのです。(※私はオフグリッドで生活しています)

畑の難易度もやや上がる気がします。

それでも、キンと冷えた冬は結構好きです。

外は天然の冷凍庫になるし、小屋も薪ストーブで暖かくて、或る意味過ごしやすい季節だと思います。

③近隣との付き合いについて

土地を探しているときに、考慮したことはいくつかありましたが、その中の一つに、「近隣との付き合い」が挙げられます。

ここでいう「近所付き合い」は、あいさつしたり、たまには世間話をしたりという、ごく普通の付き合いのことではなくて、いわゆる「隣組」的な組織のことです。

それは、長野県大鹿村に話を聞きに行った際に言われたようなこと、たとえば「役員」や「催し物への参加」や「消防団」や「組合費」「草刈り」などどいったもののことです。

田舎物件を探していますと、築○十年というような古民家が見つかることもあると思いますが、そこが集落内であるならば、きっと上記のような「付き合い」が付いてくることと思います。

そういったものを避けたいと思ったので、集落内に家を借りたり、土地を買うというのは、自然と選択肢から外れていきました。
(※)聞くところによれば、新しく越してきた人をあえて「組に入れない」という地域もあるのだそうです(=つまりゴミが捨てられないという問題が発生します)

現在住んでいる「別荘の多い地域」というのは、結果的にとても良い選択だったと思います。

普通の「付き合い」以外は、ゼロです!
(このほかにも別荘地を選んで良かった点がありますが、それはまた別の機会に)

④土地内に生えている草木について

土地を探していたときには、土地内の木や草の種類について、まったく考えたことがなくて、だた木が生えているというそれだけで、いいなあと思っていました。

土地内にどんな種類の木が生えているのか調べること。

それは針葉樹なのか広葉樹なのか、枯れた木はないか、大きすぎて手に負えないような木はないか・・・。

家を建てる前に、枯れた木や近隣や自宅に迷惑のかかる木を伐採しておくこと、これはとても重要です。
住めば住むほど、土地内にはモノや建物(倉庫や薪棚など)が増えていきます。
なにもない状態だったら簡単に済む伐木も、建物などがあるとクレーンを使わなくてはならず、その費用も跳ね上がります。

成長に時間はかかりますが、好きな場所に好きな木を植えるというのも楽しいと思います。

④買い物の出来る場所について

今、振り返ってみますと、見学に行ったいくつかの土地は、「一体どこで買い物すればいいんだろう?」というようなところがありました。

現在住んでいる土地には、ちょっとした商店が近く(といっても1キロ先とかですが)にあって助かっています。
地味なところではガソリンスタンドも、近場にあると安心です。

近隣にあるお店の情報ならば地図検索で調べることができますので、事前にもっと気にして調べるべきだったと思います。

⑤さいごに

効率よく土地を探したいのならば、まずは「住みたい」と思う地域を見つけることが近道ではないかと思います。

いろいろな場所に土地を見に出かけましたが、自分に「合う」「合わない」という感覚的なものが土地にはあると思っています。

これまでさんざん土地を見に行っては玉砕していたのに、或るとき、現在住んでいる地域に見学に出かけた際になんとなく雰囲気が気に入ったので、「この辺で探してみよう」と地域を絞って探した結果、すぐに今の土地にたどり着きました。

どんな土地をさがしているのか、必須条件や避けたい条件、やりたいことなどをまとめるのもいいと思います。

土地をいくつもまわっているうちに、だんたんと条件がブレてきたり、甘くなったりすることもありました。
焦ってへんな物件を見にいったり、がっかりしたりを繰り返していくうちに、探しているものがハッキリ見えてきました。

そうなってはじめて、土地探しがスムーズに進むようになる気がします。

千葉の不動産屋さんの言葉「土地は出会いだからね」というのは本当なのかも知れませんが、不動産屋自体はあんまりアテにできないなあと思います。

「情報があったら連絡します」と言って連絡してきた不動産屋はありません。

基本的に受身では見つからないものだなあと実感しました。

ちなみに、思い返してみますと、競売や公売で見つけた土地を見学に行って「いいなあ」とか「ここなら住めそうだ」だなんて思ったことはありませんでした。

この記事が土地をさがす際のお役に立てばと思います・・・。


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