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島日記 それがしも其の日暮らしぞ花木槿

ムクゲの花が咲きだしている。
タイトルは小林一茶の句。

「槿」一字でも「木槿」でもムクゲと読む。
中国読みは木槿(ムーチン)、韓国は無窮花(ムングンファ)で国花である。

一日花なので一茶はその日暮らしと詠んだのだろう。
夕にはしぼむが次からつぎへと咲く、儚く危ういというより、その日暮らしに負けない陽気さを感じる。
「やせ蛙負けるな一茶ここにあり」のように励ましているのだろう。

一重の白が好みだが、島で見かけるのは八重のムクゲが多い。
ハイビスカスやフヨウの仲間で、初夏から秋まで咲き続ける。
青空に映える花だ。
季語は秋、茶花としても飾られる。

その日暮らしのような日々だったと思う。
定収入が得られる仕事に就いたのは島に来てからだ。
それでも安定しないフリーの仕事。

思うように生きれば当然リスクは伴う。
やせ蛙、負けてもいいよ、勝ち負けなんて関係ない。
ケセラセラ、自由を選んだのだから。

台風に怯えてシフトも変わってもらったのに、毎日晴れている。
日中はギラギラ夏の陽射し。
来るなら早くきてとっとと去ってほしい。

このまま民宿の掃除は休みに入る、六月は民宿も休みになるのだ。
忙しかったのでようやく一息つけるが、その分収入もない。
島の生活だから暮らせるけれど、都会だったら不安が募るだろう。

「それがしもその日暮らしぞ花木槿」
ありがとう、一茶さん。
花木槿明日は明日の花開く。

キョウチクトウ白
キョウチクトウピンク
緑の中のブーゲン
近所に咲いているが名前は不明
アブラギリ
キキョウランが実になった
キキョウラン
宵の明星金星
あまり明るいので撮れた


南部はまだなのに九州北部や四国は梅雨入りしたようだ。
今日も付き合ってくださってありがとうございます。

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