島日記 小さき者よ
白樺派の作家有島武郎の「小さき者よ」は、幼くして母親を亡くした子どもたちを勇気づけるために書いた手記である。
青空文庫にある。
小さき者といえば古くから幼な子をさす。
竹取物語には、
「三寸ばかりなる人 いとうつくしうて ゐたり」とある。
枕草子には、
「何も何も 小さきものは みなうつくし」という。
「うつくし」というのは現代のきれいの意味ではなく、古語では、かわいい、愛らしい、しおらしい、いじらしいのような意味をもつ。
私の小さき者は小さな花のこと。
枕草子の言葉そのもの、みなうつくし、である。
古語の意味も現代の意味もあわせて賛美する。
画像はニワゼキショウ、1センチにも満たない花だ。
咲く前の姿は草そのもので、こんな花が咲くとは思わず抜いていた。
今は抜かないので一面咲いている。
ツルキキョウは青紫の花を同じような佇まいで競っている。
元来、小さな花が好きだ。
大きかったら、主張しない白っぽい色がいい。
それも原種に近い素朴な花に惹かれる。
庭の1/3はほどはまだススキやカヤに覆われているが、今度家主が依頼して刈ってくれるそうだ。
平地になったら小さな草が増えるかもしれない。
ススキは根っこごとなくなるわけではないので手入れはこまめにしないといけないが、愉しみだ。
小さき花よ、踏まれてもまた起き上がるけなげな草よ、いつも凛々しい姿を見せてくれてありがとう。
今朝は雨になった。
昨日、直まきして芽が出すぎた双葉たちを植え替えた。
これで根付いてくれるだろう。
曇りのち嵐と予報にあったが、嵐という気象用語はあるのだろうか。
今日も読んでくださってありがとうございます。
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