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「ブータン山の教室」

昨日図書室で係のかたとお喋りをした。
やはり台風の話になり、
「私が島で嫌なことはひとつだけ、それは台風」
「私はふたつある、台風と3月の別れです」

3月の別れとは、赴任された先生がたや留学の子どもたちが島を出ることだとという。
先生は3年間で子どもたちは1年で戻る場合もある。
そういえば3月に毎年放送が聞こえる。
「〜先生が島を出られます、住民の皆さまはお見送りに来てください」
今でも港でテープを握っているのだろうか。

島は子どもたちも少なく、学校全体が家族のようなものだから、別れの辛さがひとしおで、台風と並べるくらい辛いのだろう。
しかしそこまでとは思っていなかった。

ついこの間、「ブータン 山の教室」を観た。
その時の先生とルナナの住民の別れを思い出して、納得がいった。
妻を亡くして以来歌わなかった村長が、思いを込めて歌っているのを、遠くから聞いて去る場面が印象深い。
外国に出てミュージシャンを夢みる今どきの青年が、期間満了のため無理やり山奥の学校に行かされる。

ドキュメンタリーではないが、キャストは全て村の住民、先生役も一般人らしい。
子どもたちのキラキラした目、あまりにも貧しい山奥のようす、4800Mの標高の景色、絞り出すような伝統歌、言い伝え、一気に見入ってしまった。

世界で一番幸せな国と言われるが、いろいろと問題を抱えていることがわかる。
教室に入ると、生徒がいきなり「グットモーニングサアー」といったのは驚いた。
教育は英語でされるのだ。
それから、村まで歩いて一週間以上かかる道のり、そのつど地域の名称が出るのだが、人口3名というのに笑ってしまった。
「笑うところじゃないよね」つっこみをいれる。

決して癒し系ではない、機会があれば観てほしい映画だ。


見出し画像の場所から山側の道、海側の道。
いつも通る道だ。

小学生が映ってしまった。

たまたま見た芸能人の島紀行で、このベンチに座っている写真があった。
近くなので私も撮っていた。
今日は波が高いだろう。

今日も読んでくださってありがとうございます。

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