島日記 遅咲きの花
ある日、終わったはずの花が一輪咲いているのを見つける。
皆に遅れてやっと咲いた花だ。
今を盛りに、匂うが如く美しくはないけれど、控えめに咲く遅咲きの花はいとおしい。
一番先に咲く花は初々しくも、得意げで溌剌としている。
待ち望んでいたので褒めそやす。
それから次つぎに咲く盛りの花は美しいが、他の咲き出す花に興味が移る。
最後に咲く花は名残惜しくて、まためでる。
遅咲きの花は、忘れた頃に咲く花だ。
また来年も待ってるよと挨拶した花が突然咲く。
ゆっくりゆっくり歩いてきたのだろう。
仲間はとっくに下山したのも知らないで。
狂い咲きは季節外れに咲く花。
めでるよりも痛々しい。
大器晩成とも少し違う。
そんなに堂々としていない。
今日はそんな花たちを探した。
タイトル画像は遅咲きのサンユウカ。
図書室の近くの民家の庭。
狭い庭だがノウゼンカズラがドラセナの木に巻きついている。
なんとも多様性のある庭である。
天気予報は晴れなのに、まだまだ厚い雲に覆われてはっきりしない天気が続く。
月もしばらく見ていない。
今日もお付き合いくださってありがとうございます。
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