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島日記 小鹿田焼の里


日の出と、逆三日月がコラボしていた。
蜂や蝶々も動き出した。
蚊も出てきたようだ。
朝夕はまだ肌寒い時もあるが、日中は夏の気配を感じる。

頭の中が空っぽで集中できなくてnoteも何を書いていいかわからない。
苦肉の策で、去年の今頃書いた小鹿田焼の里の紹介記事を抜粋することにした。


私の故郷は福岡の大分寄りだ。
小鹿田焼は福岡寄り大分県日田市の山あいに、ひっそりとある。
ちょっと出かけるには最適の場所でよく通った。

「ギィー、ゴトン、ガタン」
入口付近で音が聞こえる。
でっかいしし脅し、らしきものが、上がったり、下がったりしている。
川を利用して土をこねる唐臼の音だ。
せせらぎの音と重なって、のどかな情景を見ながら、聴きながら登って行く。

小鹿田焼は全ての工程が手作業だ。
それも、一子相伝(親から子に技法を継承)で、家族だけで作る窯元だ。
九軒の窯元しかなく、一軒一軒見てもそんなに時間はかからない。
親子でろくろをまわしているところが見られる。
日常使いの、素朴であたたかみのある陶器ばかりである。

民藝運動家の柳宗悦が訪れ、著者「日田の皿山」で世界一の民陶だと賞賛したのが、脚光を浴びるきっかけとなった。
そのあと、バーナードリーチが何度も訪れ、長く滞在し、職人の心構えなどを指導をしたと聞いている。
世に知られる前は半農半陶で、農繁期以外に焼いていたそうだ。

技法は、飛び鉋(とびかんな)、刷毛目(はけめ)、流しかけ。
飛びかんなの器は今では全国で購入できるほど有名になっている。
陶芸好きな方は是非、訪れてほしい。

朝と夕の空を。




今日はちょっとズルしてしまいました。
お付き合いくださってありがとうございます。

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