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島日記 雨の日曜日

「雨がしとしと日曜日 ぼくはひとりで〜」
いきなりジュリーの「モナリザの微笑み」の冒頭を口ずさんでしまった。
記憶は時に思いがけない表情をみせる。
古い映画音楽などが鼻歌に出れば格好がつくが、なかなかそうはならない。

記憶が混濁し、認知できなくなった時は、自分はいったいどんなことを思い浮かべているのかと興味がわいた。
にこにこと楽しかったことだけ残っていたらいいけれど。
食べ物のことばかりでも悪くない。

昨夜娘と久々に長電話した。
私の弟である叔父夫婦と娘と娘の高校生の長女四人で食事した時の様子を面白おかしく話してくれて笑い転げた。

「〜ちゃん、ギッチョか?」
言われた本人は意味がわからずきょとんとしているが、天使が通り一瞬固まった。
弟は失言したと気づききまり悪そうに「昔は使ったよな」と夫人に助けを求めるが否定され、ますます顔が赤くなっていく。

その後は話が弾み打ち解けたそうだが、うちの長老である謹厳実直な弟のしょんぼりした姿が可笑しい。
私が同席していたら加勢したのに。

ちなみに「ギッチョ」とは左利きのことである。
今は差別用語になっている。
私も同じように失言するほうだから気をつけなくては。

夕ご飯を食べ過ぎて胃もたれ気味だったのが笑いこけてすっきりした。
笑いは身体の不調まで飛ばしてくれる特効薬だ。
人の失敗談は健康によい。

今日は連休最後の雨の日曜日、静かに過ごす人が多いだろう。
島は大雨の予報でフェリーは欠航だが、宿泊客が今日全員帰るので全室掃除が待っている。
明日は宿が休みらしい。
宿泊業は大変だ、おつかれさまでしたと心から。


葉っぱの上でなく枯れ枝でひと休み
リュウゼツランに水滴
ブルーベリーにも
ムラサキツユクサも濡れそぼる
野生化したグラジオラスが庭までやってきた
あまり堂々としているので抜くのを躊躇する
初めて咲くトビウオ花(ヒメヒオウギスイセン)は雨の中
テッポウユリは半開きのまま
多肉の水たまり


今日もお付き合いくださってありがとうございます。








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