むかし話のポエム📚

むかしむかし
とある所に
子猫が生まれた

小さく笑う子猫を父猫は
誰かの生まれ変わりだと
信じて疑わず

その誰かは
かつて悲しい猫生を
送ったらしく

その猫生を踏襲させないように
雌の子猫である彼女を雄猫として
育てあげようとした

とても激しく
とても厳しく
とても恐ろしく

小さな笑顔を見せていた子猫は
それでも愛されてると信じて
傷だらけになりながらも生きた

鳴くな!鳴く子は嫌いだ!!と
言われるので心と呼ばれる所に

涙をそっと貯め続けて
顔に笑顔を貼り付けた

そんな子猫を母猫は
助けることもなく

父猫の機嫌ばかりを伺い
伺いそびれて酷い目にあっていた

母猫を守らねばと子猫は父猫に
立ち向かうが、いとも簡単に
ねじ伏せられてもがき苦しんだ

もがき苦しんでいる彼女を辱め
凌辱の限りを尽くした後
満足げにいびきをかく父猫

翌朝、父猫が眠ってる間に
彼女の身体を舐めあげて
小さく鳴いていた母猫

その温もりに愛情を感じて
ほんの一時の安らぎを得ていた子猫

子猫にとって母猫は
守ってくれる存在ではなく

守るべき存在であり
共に戦う友であった

そして、その世界は
正しく戦場であった

頼れるのは
この小さな
自身のみ

網のように情報が張り巡らされ
幾多の話が読める世界に来て
大変だったのは自分だけではなかったと
今では知ることが出来た子猫

だけど、あの時の彼女は
小さく、可弱く、儚げで

生死の狭間を力なく
浮遊しているような
感覚の中に独りいた

だから死への恐怖も消え
従って生への渇望も消え

文字通り
生きる屍
となりて
生きてた

その生の延長で
子猫は何とか
生きながらえて

今は世界の片隅で
愛しい布団に包まれてる

生きながらえた先で
友である母猫に
手を差し伸べた子猫

一緒に行こうと一生懸命に
小さな手を伸ばしていた

だけど母猫は父猫の所に行った

子猫の手を取らず
あの人を愛してあげられるのは私だけ

そう言って、母猫は子猫に
背を向けて行ってしまった

じゃ、私を愛してくれるのは誰?
と心の中でしか叫べなかった子猫

愛しい布団の中で
目覚める朝や
夢の出口で

いつも想いを
巡らしてるそうな

母猫よ、今でも達者か?

子猫は結局、子猫のまま
そちらの世界を飛び出し

こちらの世界で励んでいる

こちらの世界で
仲良く遊んでくれる仲間にも
幸福なことに恵まれている

私は私を愛してくれる人に
今は囲んで貰えているよ

そして、その仲間が
こんな詩を書いていたので

貴方に送るとしよう

貴方を想って
詠んだのだよ

有難いことにクラッカーを頂いたので
解説ということで書きましたニャ🐾

少し切ない話を失礼しましたニャ🍵
いつも支えて下さり
本当に有難うございますにゃ🌺

これからも、ポチポチ
宜しくお願いしますにゃ⭐

本日も最後までお読み頂き
有難うございます♪🐈

日常と非日常を放浪し、その節々で見つけた一場面や思いをお伝えします♪♪ そんな旅するkonekoを支えて貰えたなら幸せです🌈🐈 闇深ければ、光もまた強し!がモットーです〇