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気になっている田舎の親のこと② ひとり暮らしのリスク

先日亡くなった義理母は田舎で生涯を終えました。
けれども本当は田舎から出て来ることになっていました。

急な連絡

ある日のお昼前、夫の携帯に母のかかりつけ病院から連絡が入りました。

「今日、予約してるのに来られません」

電話やLINEしても連絡がつかず。おかしいと感じた夫は実家近くの派出所に連絡し、様子を見てもらえないか依頼しました。駐在さんが部屋の外から声をかけたところ、小さな声で返事があったそうです。母が教えてくれた隠し鍵で入ったところ、母は寝室に倒れて動けなくなっていました。

いくつかの奇跡

離れて暮らしている親の心配のひとつに「誰にも気づかれずに倒れてないか」があると思います。そしてそれは亡くなる心配にもつながります。

今回、命をつなぐことができたのはいくつかの幸運が重なったからだと思います。
 ◎病院の予約日だったこと
 ◎夫が派出所の存在に気付いたこと
 ◎駐在さんが派出所にいたこと
 ◎母に意識があったこと
 ◎母が鍵を隠していたこと

離れて暮らす親に異変が起きた時、それに気づき、確認し、必要な手配ができるかどうか、がポイントになりそうです。


緊急搬送

母は緊急搬送され、夫はその日のうちに単身赴任先の東京から田舎へ移動しましたが、離れているのでどうしてもすぐに駆け付けることができません。
病院に到着できたのは結局次の日でした。入院手続きなどは隣の市に住む親せきの方が前日にしてくれていました。その方を緊急連絡先として母が病院に伝えていたようでした。

有事の際にすぐに駆け付けることができないので、タイムラグがどうしても生じてしまいます。その隙間を助けてくれる親せきや友人の有無を確認しておいた方がよさそうです。もしいない場合は見つけてお願いしておくと安心だと思いました。

緊急搬送される時、母は「夜中に気持ち悪くなってトイレに行こうとしたらギックリ腰になって動けなくなった」と説明していました。けれど病院での見立ては「脳内出血の可能性が大きい」というものでした。
田舎に向かう列車の中で「もし脳死状態になった場合、延命するかどうかの判断は息子さんにおねがいします」と言われたようで夫は軽くパニックになっていました。短時間の間に命に係わる決定をしなければならないのは精神的にとても大変です。

親の延命治療について事前に少し考えておく、というのは大切だと思いました。兄弟がいる場合は意思の疎通を図っていた方がよさそうです。

診断の結果「右脳内出血」で左半身が麻痺していることがわかりました。

◎左半身麻痺と左側空間無視
◎せん妄がでていて認知度がかなり下がっている
◎予想介護度はおそらく「2~3」、ひとり暮らしはムリ。家庭での介護も難しい。
◎この病院にいられるのはひと月、次のリハビリ病院は先生の見立てによるが長くて半年、そのあとは介護施設などでの生活になる。
◎病院、介護施設どちらも田舎か都会か選べる。
◎病院も介護施設もお手伝いはするが主体は息子さんで見つけてほしい。

病院側から伝えられたのはそんな内容でした。



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