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すじぼりカッターよ、結局君はどうなんだ。

プラモデルの完成度を上げていく上で、もはや欠かせないものとなりつつある、スジボリ。

スジボリ堂のBMCタガネはあまりにも有名だが、今では直販限定販売となってしまい、店頭に並ぶことはもはやないであろう。

代わりによく取り上げられるとなると、ファンテックのスジ彫りカーバイトシリーズや、クレオスのMr.ラインチゼルなどだろうか。

どちらも0.1mm刻みで刃がラインナップされている。ガンプラHGにぴったりの0.15mmもラインナップされているので十分といえば十分なのだが、こちらも一部の刃を除き、長らくメーカー欠品が続いている(2021年6月現在)。

ウェーブからもHGマイクロチゼルというアイテムが販売されているが、こちらもあったりなかったりがお店やメーカーの状況によってまちまちだったりする。


といったところで本題。


記事のタイトルの通り、童友社からも実はスジボリ用工具が発売されている。

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凄!シリーズの工具「すじぼりカッター」である。

凄!シリーズといえば、国内ではかなり早い段階で高級な薄刃の片刃ニッパーをリリースしていたというのが印象深い人も多いのではないだろうか。

個人的には、発売当初から「きさげカッター」を愛用しているのだが、そちらに関しては後日改めて紹介したい。

さて、この「すじぼりカッター」何が問題かいうと、すじぼり工具でありながら、彫った時の線の太さが書いてないのである。


実は昔、童友社の方に直接尋ねたことがある。

Q.すじぼりカッターの厚さっていくつなんですか?

A.う~ん……わからないですね。


なんと、メーカーの方も知らなかったのである。

最近たまたまスジボリ工具を比較する必要があり、その際にふとこのやり取りを思い出したので、ならばいっそと検証をしてみた次第である。

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一見ものすごく分厚そうな刃にも見える。この時は正直不安のほうが大きかった。

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写真一番上の、まだスミ入れをしていない線。これが凄!すじぼりカッターで引いた線。

プラくずを見てわかる人もいるかもしれないが、先ほどの不安はどこへやら。するすると綺麗に線が引け、彫り心地も上々である。

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スミ入れをして、表面を軽くやすりで整えてみたのがこちら。

フリーハンドで引いたにもかかわらず、非常に綺麗な1本線が彫れているのが一目瞭然である。

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肝心の太さを検証。

スミ入れの滲みもあり、100%正確な値とは言い切れないが、おそらく0.15~0.2mmであるというのが見て取れる。

これはあくまで予測だが、刃を見る限り刃が一直線ではなく、包丁などのように傾斜があるため、一概に〇〇mmです、という具体的な数字が表記できない、というのが正確な答えなのだと推測している。

実際、なぞり方や力の入れ具合でほんの少しだが線の太さに差を感じる。

いずれにせよ、この線の太さならスジボリ工具としては十分すぎると感じた。

凄!シリーズ、やっぱすごい。


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