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一緒に働いて楽しい人と働くことが大事

2年色々と悩んで、やっと見えてきたもの

facebookに少し書いたのですが、今月から会社として3期目に入りました。

法人として登記したタイミングでは、メンタルヘルス領域で事業をやりたいな~という漠然とした考えはあったものの、具体的な事業アイデアや仮説があったわけではなかったので、わりとのんびりと会社を始めた、という感じでした。

まあ我ながら、自分らしいと言えば自分らしいのですが。

この2年間は、コンサルティングのお仕事を頂いたり、友人の会社で役員をさせてもらったりしながら、メンタルヘルス領域にとどまらず、広くヘルスケア、医療、福祉領域で改めて勉強させてもらいました。

なかなか最初にやりたかった絵が具体的にならないもどかしさや歯がゆさを感じながらも、いま振り返るとその時間はまったく無駄ではなかったのかなと思えますし、まあ自分の実力だとこういうスピードしか出せなかったのだろうなと思う部分もあります。

それでも去年の終わり頃に「あ、この領域は、この切り口で入ったら、面白いかも」と思えるようなアイデアに出会うことができました。

それが「精神科の訪問看護」という分野です。

初めて看護師の方と働いてみて

精神科の訪問看護については、まだまだ勉強中なことも多いですし、自分たちのアイデアが実際にどれくらい形にできるか未知数なところ、不安なところも多いのですが、それでも楽しく準備を進めることができている一つに、一緒に進めてくれているメンバーの存在があります。

特にぼく自身、これまであまり看護師、特に精神科の看護師の知り合いがいなかったのですが、いまのメンバーは考え方の根っこの部分で「そうそう!」と共感する部分(おそらく同時に、共感してもらえている部分)が多く、そのことが純粋に驚きでした。

「考え方の根っこ」という部分、なかなか説明が難しいので、一つ社内で実際にあった会話を例に出します。

フィリピンの話

たまたま「支援を通じてつくるべき、『幸せ』のあり方って、どういう風に考えていますか?」というような話をしていた時に、ぼくが自分の考え方を形成した原体験の一つとして話す「フィリピンの先住民族の話」を出したことがありました。

フィリピンの先住民族にアエタ族という民族がいます。その民族は平野部に降りてきて低地フィリピン人と共生している下アエタと、山間部に残って昔ながらの生活を今でも続けている上アエタに分かれています。

世界銀行など各種開発機関が使う指標(教育や医療へのアクセス、一人当たりGDPなど)では、下アエタの方が「開発が進んでいる」「良い状態で生きている」と定義されているのですが、実際に大学時代にフィールドワークで山の中を数時間歩いて訪れてみると、直観的には山に住む上アエタの人たちの方が幸せそうだった、という経験がありました。下アエタの人は低地フィリピン人と比較され、差別されていたりもして。

こういう話についてはもちろん正解はないと思うのですが、逆に意見や考え方が分かれるトピックですし、一見看護とは少し遠い分野なので、正直どこまで理解してもらえるのかなと思いながら話をしていたのですが、思いのほか共感してもらえて、話が盛り上がりました。

メンバーの看護師の一人は「それ、すごく分かります。電車の中吊りでも『この女の子は3時間かけて学校に通っています』みたいな広告ありますけど、それが不幸かどうかって、結局は本人が決めるべき話ですよね」という、(ぼくが思う)エッセンスに対して同じくエッセンスで返してくれました。

傍楽(はたらく)

他の看護師メンバーでも、「國分功一郎先生の『中動態の世界――意志と責任の考古学』を読みたいのですが、経費で購入しても良いですか?」と相談をもらったのですが(ぼくが勧めたわけではありません)、控えめに言って最高なチョイスだと思いました(笑)。もちろん買ってもらいました。

個人的には、こういうところで「波長が合う」人と一緒に仕事をするのは、とても心地が良いし、楽しいです。

「働く」って「傍(はた)楽(らく)」だって言いますよね。なので、なにか新しいことをやるときも、やっぱり隣で一緒にいて楽しい人と働きたいな、その方が色々と乗り越えられそうだな、と思っている今日この頃です。

看護師含む医療職の採用やってます

そんな私たちの事業ですが、いま医療職(看護師、精神保健福祉士、作業療法士など)のメンバーを募集しています。ちょうどオンラインでの説明会(座談会?)も実施しているので、ぜひ遊びに来てください。

説明会の概要はこちら

https://societe.in/info/home-nursing-online-session/


最近はそんな感じです。ということで、今日はこのへんで。

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