ながいトンネル

 長いトンネルが余った。
 この先には誰もいない。

 ボーリング大会が開かれた。
 出口にピンを置く。
 入り口で選手が球を投げる。
 坂を転がるボール。

 時速80キロでピンを打ち、ガードレールにぶつかる。

 その音をサンプリングして、曲ができる。

 今では多くの人々がその歌を口ずさんでいる。


 長いトンネルのことなんて誰も知らない。

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