ポエム 長風呂

お風呂に入った。

汗をかいた。

長湯だった。

もう

髪を乾かしてる時から、頭の中はビールのことでいっぱいだったんだ。

冷蔵にある二本の缶ビール。

一本飲んで飲み干した。

でも翌朝、冷蔵庫を開けると、ビールが一本なくなっていたんだ。

確かに昨日は二本あった。
風呂からあがって一本飲んだ。

でも朝冷蔵庫を開けると、一本だけになっていたんだ。

年末、家の二本のビールはそこで過ごした。

冷蔵庫を開けると、いつでもその二本が出迎えてくれた。

頭一つ高い場所で、微笑みあうんだ。

そうやって、僕らは年の瀬を駆け抜けた。

でももう冷蔵庫にはビール一本しかない。

今日も長湯になる。
あんなうまいビールは久しぶりだ。

でも明日には、我が家にビールがなくなってしまう。

ああ、ビール。

冷蔵庫にビールがないことがこんなに悲しいことだったなんて。


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