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#558 令和版 よその子への言葉がけについて考える

社会で子育てを、という風潮が広がっているらしい。さも、新しい価値観のように言われているが、そもそも昔は言われなくてもそんな社会だったのではないか。それが、隣人や社会からの関わりに対して「余計なお世話だ!」「プライバシーだ!」みたいになり、じゃあ各自自己責任で、としていったら今度は孤立する人が増えて苦しくなって。

僕も含めてだが、薄いつながりが多くなってどこまで踏み込んでいいかお互いにわからなくなり、それこそSNSとかで何か言われるくらいならできるだけ関わらないようにしよう、みたいになって。しかし大変なことに変わりはなく、社会や制度に対してアレをやってくれ、コレをやってくれ、と求めだす。十分に支援されていないと感じたら「なんでやってくれないんだ!」と不満を露わにする。

もちろん、子どもや子育てに優しい社会であってほしいけれど、その前に自分は隣人になにかしてあげたのか?少しの優しさを誰かに提供したのか?自分でもよく考えなければいけないと思った。求めるばかりで、アレもくれコレもくれ、の人たちばかりだったら、社会で子育てなんていつまで経っても実現しない。自分のできる範囲で、身近な人に優しさを届けるところから始めようと思う。

…というのが、X(旧Twitter)に投稿した内容。ここからは、本投稿のタイトルにある「令和版 よその子への言葉がけについて考える」を進めたい。我々コーチも、スポ少やクラブチームに関わる保護者さんも、多かれ少なかれ「よその家の子」と関わる機会を持つ。その、よその家の子が我が子とペアであるとかそうでないとかに関わらず、どの程度まで踏み込んで言葉をかけていいのかを悩む方もおられるのではないだろうか。

僕自身、ソフトテニスを通じてたくさんの「よその子」と関わっている。どれだけ情があっても、異なる家庭で暮らし、僕とは異なる両親のもとで育てられているという事実は変わらない。しかし、だからといって踏み込むことを避けて上っ面過ぎる関わりをしていても、大切なことが伝わらない。

僕たちコーチも保護者の方も、過干渉は避けたほうがいいけれど、子どもたちとコミュニケーションを取る中で互いに学べることもたくさんある。大人から子どもへの言葉がけとしては、アドバイスのような形になることも多いだろう。踏み込みすぎず、上っ面になりすぎず、現代にマッチした「よその子」への言葉がけをする上でポイントになるのは「提案」ではないだろうかと考える。押し付けにならず、受け取り手に選択の余地を持たせる。その匙加減を意識の中に入れながら、伝えたいことを盛り込み言葉を組み立てることを意識してみてはどうだろうか。

もう一つ、大切な要素として挙げられるのが「傾聴」だが、それはまた別の機会に。

(了)

○この内容をもとにお話したstand.fmの放送は、こちらから聞くことができます


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