見出し画像

#586 不要なファイナルゲームを防ぐ言葉掛け

子どもたちの試合でのあるある。ゲームカウント2-1(7ゲームマッチであれば3-2)でリードした状況で、チェンジサイズ。勝利が目前に迫った接戦で気が緩んでプレーが荒くなる、ミスを連発した結果、ファイナルゲームに突入してしまう。なんとかその接戦を勝ち切れればいいが、悪ければ逆転負けを喫してしまう。大人でもありうることだけど、子どもの試合ではよく見かける。なんかいっつもファイナルゲームをやってるなぁ、ということが、あるあるだ。

大会に何度も出ている子なら、カウントを理解してあと1ゲーム取れば勝てるという計算を立てることができる。終りが見えてきているだけに、さっさと終わらせたくなってしまうものだろう。気持ちはわかるが、それが焦りや拙速な攻めとなって結局、やらなくてもよかったファイナルゲームに突入してしまう、ということがよくある。

明らかに相手との実力差がある場合や狙うべき弱点がはっきりしている場合は別として、大会もある程度勝ち進んでいけば相手との実力差は小さくなってきて、ミスが命取りになってくる。そんな試合を取りこぼさないようにどのような言葉掛けをしていくか、効果があるのが「まだまだこれから」という意識を持たせる言葉がけだ。

追い込まれているのは相手の方だ。その状況でこちらがジタバタせず、どっしりと構えて堅実なプレーをしたら精神的には楽ではないだろう。こちら側の選手とはリードしているという状況は事実として共有しつつ、相手が追い込まれて焦りやすい状況だからこそじっくりいこう、ということを伝えるようにしている。この心がけ一つあることで、不要にもつれず試合を制することが増えたと感じている。

ソフトテニスは技術やフィジカルの戦いであると同時に、メンタルの戦いでもある。実力が拮抗しているときほど、メンタルが結果を左右することになる。状況や相手の出方によって変わってくる部分もあるが、相手とどう戦うかというところで選手も指導者・コーチも心がけておきたいことの一つだ。

(了)

○この内容をもとにお話したstand.fmの放送は、こちらから聞くことができます


よろしければ、サポートお願いいたします!いただいたサポートは、プレーヤーとしての活動や選手指導の活動に使用させていただきますm(__)m