見出し画像

『~ツルハシを売った人たちの現代版~電機大手、エアコン好調で売上増--今後の業績を左右するのは「生成AI」と「データセンター」』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.8.17

先進テックで未来の生活はもっと良くなる!」と信じて、Web3・AI・ガジェットなどのデイリーニュースから毎日ひとつピックアップしてご紹介しています。

新規ビジネスのアイディアのタネがほしい方、未来を想像してワクワクしたい方、読んでちょっといいなと思った方、ぜひフォロー・高評価よろしくお願いします!


■電機大手、エアコン好調で売上増--今後の業績を左右するのは「生成AI」と「データセンター」

 電機大手の2024年度第1四半期決算で目立ったのが、生成AIの普及や、それに伴うデータセンター需要による業績へのプラス効果だ。

 生成AIの急速な普及は、経済活動にも大きな影響を与えており、経済産業省の試算によると、日本において生成AIがもたらす経済効果は、2025年には34兆円に達するとしている。これは日本のGDPの6%に匹敵する規模だ。

 そうした動きが電機大手各社の決算にも反映されているというわけだ。

最近、生成AIという言葉を聞かない日はありませんね。ニュースやネットで話題に上るたびに、まるで魔法のように新しいアイデアや文章が生み出されていく様子に驚かされます。

しかし実際は、生成AIビジネスで収益が上がっている大企業はそれほど多くありません。生成AIが業績に寄与するのは、主にコストダウンだという話の方が多く耳にします。

そのため、このCNET Japanの記事の『今後の業績を左右するのは「生成AI」』というタイトルを見ると、「AIによる業務効率化や人員削減によるコストダウンを電機メーカーも取り組むのか?」と感じた人も多いかもしれません。

データセンター需要拡大で空調が売れる!

ところが、このCNET Japanの記事では、もっとストレートに電機メーカーが生成AIの隆盛によって売り上げをアップさせそうだということが紹介されていました。

「社内業務の効率化」や「従業員削減」といった直接的な話よりも、むしろ「生成AIに伴うデータセンターの需要拡大」によって空調やコンデンサの売上が上がるという内容でした。

生成AIが流行することで、確かにデータセンターの需要は増えていくでしょう。AIの学習や推論を行うためには、大量のデータを高速かつ効率的に処理する必要があります。そのためには、データセンターの冷却設備や電力供給が重要な役割を果たします。つまり、生成AIが活躍すればするほど、それを支えるインフラの需要が高まるのです。

ツルハシを売った人たちの現代版

これはまさに、「ゴールドラッシュで一番儲かったのはツルハシを売った人たちだ」という話に通じるものがあります。ゴールドラッシュの時代、金を掘り当てる夢を追い求めて多くの人々がアメリカ西部に集まりましたが、実際に大金を手にしたのは、金を掘るためのツルハシやシャベルを売った商人たちだったという話です。夢を掘り起こす道具を売ることで、安定した利益を得たわけです。

今回の生成AIブームも同じような構図が見えてきました。もちろん、生成AIを使って素晴らしい成果を上げる企業も出てくるでしょう。しかし、データセンターやその関連設備を提供する企業にとっては、生成AIの流行そのものが追い風になるのです。データセンターを冷却する空調設備、生成AIサーバーに必要なコンデンサや基板材料、さらには蓄電システムなど、生成AIを動かすための裏方たちが実際には大きな利益を得る可能性が高いのです。

ツルハシ商人たちの好調なスタート

この「ツルハシ商人」たちが生成AIブームでどれだけ利益を上げるかは、これからの業界動向を見ていく必要がありますが、少なくとも今のところ、電機メーカー各社の決算を見る限りでは好調なスタートを切っているようです。たとえば、ダイキン工業や富士通ゼネラルといった大手企業は、過去最高の売上を記録しています。彼らにとって、猛暑も追い風となり、空調設備の需要が高まっていますが、さらに生成AIによって増加したデータセンターの空調需要を取り込むことで売上を伸ばせる可能性があります。

生成AIによる業務効率化の影響

一方で、生成AIがどのように人々の仕事に影響を与えるのかは、まだ見えていない部分も多いです。記事でも触れられていたように、生成AIが企業内の業務を効率化し、人手を減らすことによってコスト削減を図る動きもあります。これが本格化すれば、AIを活用する側の企業も大きな利益を得ることができるかもしれません。

しかし、現時点では、生成AIが直接的に利益をもたらすよりも、それを支える「インフラ」に関わる企業が大きな恩恵を受けているというのが実情です。生成AIブームの恩恵を最大限に享受しているのは、まさにツルハシを売る側の企業たちなのです。

次なる「ツルハシ商人」を探そう

このように考えると、今後の生成AIの発展とともに、どのような企業が利益を上げるのか、その裏側を見つめることがますます重要になってくるでしょう。次に何か大きなブームが起きたときには、「このブームを支えるために何が必要なのか?」という視点で見ると、新たなビジネスチャンスが見えてくるかもしれません。

ということで、生成AIブームの今後を見守りながら、次の「ツルハシ商人」を探してみるのも面白いかもしれませんね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?