『ChatGPTの新機能「Projects」はヘビーユーザーほど便利!』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.12.16
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■ChatGPT、資料やデータをまとめて回答を得る新機能「Projects」
OpenAIが12日間(平日)連続発表の7日目のトピックとして、ChatGPTに新機能「Projects」が発表されました。
ChatGPTを使い倒すほど、今回のProjects機能はありがたく感じます。一方、軽い調べものに使うだけだと、従来との違いが感じづらい機能でもあるなと思いました。
私にとってはこのProjects機能は待望の機能だったので、どのへんが有り難いのかを詳しくご紹介します。
従来との違い
これまでは「新規チャット」を毎回作って、そこで会話したり調べものをし、話題が変われば別の「新規チャット」を作る、という使い方でした。
今回追加された「Projects」では、ひとつのテーマをプロジェクトとして作成し、その中に複数のチャット作るかたちになります。たとえば、PDFやエクセルファイルなどの参考ドキュメントをプロジェクト単位で共有したり、最終的に書き出す文体の設定をプロジェクト単位で共通化することができるようになりました。
資料や指示の一括管理:アップロードした資料やカスタム指示をプロジェクトに保存し、再利用が簡単。
文体やスタイルの統一:プロジェクト全体で一貫性のある文体を設定可能。
履歴の参照性向上:過去のやり取りやアップロード資料を簡単に確認できる。
私の使い方:ChatGPTで記事作成
私は、このnoteを書く・書かせるのにChatGPTを使っています。
1.毎日テックニュースをひとつピックアップし、
2.PDF出力して、
3.ChatGPTの「新規チャット」に読ませて、
4.新規性や革新ポイントなどをChatGPTと会話しながら洗い出して、
5.Canvas機能でChatGPTに記事として書き出してもらい、
6.狙い通りの主張や文体になるように修正指示を繰り返し、
7.ある程度の段階でnoteに投稿画面にコピペ、
8.最終的にnoteの投稿画面上で手作業で文章を書き直して
9.投稿。
こんな手順です。
毎日noteを書いている(ChatGPTに書かせている)時に、特に不便に感じていたのが「6.狙い通りの主張や文体になるように修正指示を繰り返し、」のプロセスです。
文体や着目点など「共通ルール」が作れるように
ChatGPTの書く文章には一定のクセがあります。
・英語を日本語に翻訳したような回りくどい言い回しになりがち
・ニュースを紹介する時、「最近~が話題になっています」という書き出しから始めようとすること
・「可能性」「未来」といった漠然とした期待語を使いがち
・全体的に、固く難しい文体になりがち
・読みやすい文章を指示すると、妙に馴れ馴れしい文体になる
などなどです。
ChatGPTに文章を書かせたあと、毎回同じ修正指示をしなければならないことにちょっと疲れていました。GPTsを駆使することで共通ルールにする方法もありましたが、GPTsを使うのも面倒でした。
今回のProjects機能の追加で、共通ルールを憲法のように作っておけるようになったのが、私にとっては一番ありがたかった部分です。
ChatGPTに長期記憶を持たせる
共通ルールが設定できるようになったこと以外にも、テックニュース関連の参考資料として読ませたPDFは、次回以降も簡単に参照可能になることも便利です。過去の話題を振り返りながら新しい記事を作成できるようになりますし、過去の話題をChatGPTの中で検索できるようにもなります。
常にひとつのProjectsの中で作業をしていけば、ChatGPTが過去の記憶を持つようになるような感覚も抱けます。図書館司書のように、どの資料がどこにあるのか、何が書いてあるのかを瞬時に見つけ出すこともできるようになるかもしれません。
検索対象の資料が多くなりすぎるとトークンを莫大に消費しそうなので限界はあると思いますが。
ProjectsごとにChatGPTの人格設定を分ける
ルールの共通化とは逆に、人格ごとにProjectsをわけて育てても面白いかもしれません。
これまでもChatGPTに専門家の人格を持たせて使い分けることが試されていましたが、Projects機能を使うことで「うちの町内のゴミ捨てルールを完璧に知っているプロ」のような、よりパーソナルな専門家を作りやすくなります。
まとめ
ChatGPTのProjects機能の追加は、ライトな使い方ではあまり便利さを実感できないことも多いと思いますが、ヘビーに使い込むほどアリガタミが増します。
共通ルール化、同じ修正指示をしなくて済むストレスフリー化:繰り返し行う指示を事前設定でカバー。
文体の一貫性:毎回の指示忘れを防ぎ、読みやすい文章が保たれる。
資料管理の効率化:アップロード済みの資料を必要に応じて即座に活用可能。
本来Projects機能は複数の人と共同で作業をする時に便利な機能として作られたのだろうと思います。しかし、ひとり作業でも十分にその便利さを発揮します。
加えて、Project単位で過去の資料を全部読み込ませて管理させれば優秀な司書になりますし、Project単位で専門性を分ければ、たくさんの専門家を作れます。
なぜこのProjects機能がこれまでなかったんだろう?と思うほど、私にとっては便利な機能です。ChatGPTに慣れてきて使い込み始めたら、まずProjects機能の中に新規チャットを作るようにしてみると、その便利さが感じやすくなるだろうと思います。