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『ベスビオ火山噴火で炭化した巻物、文章を初めて解読 断層撮影やAI駆使』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.2.9

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■ベスビオ火山噴火で炭化した巻物、文章を初めて解読 断層撮影やAI駆使

(CNN) 米国などの大学の研究者がこのほど、西暦79年のベスビオ火山噴火で黒焦げになった「ヘルクラネウムの巻物」のほぼ完全な文章を解読した。2000年近く前の思想を垣間見せる発見となった。

火山噴火で文字通り丸焦げになった2000年前の巻物を、断層撮影やAI技術を使って解読できたのだそう!


まず巻物をデジタル的に広げる断層撮影技術がスゴイ

元はこんな真っ黒な状態です。
消し炭になってしまっているロール状の巻物の内側に文字が書かれているわけです。

「ヘルクラネウムの巻物」はベスビオ火山噴火による焼失を免れた数百点のパピルスの一つ。炭化しているため、巻物を開こうとすると崩れる状態で、何か書かれていたとしても肉眼ではほぼ判読不可能だった。

研究者らは今回、コンピューター技術や高度な人工知能(AI)を駆使することで、極めて脆(もろ)い文書を開封して損傷させる危険を冒すことなく巻物を分析できるようになった。
(中略)
3人は「バーチャル開封」と呼ばれる技術を活用して文章を解読した。コンピューター断層撮影(CT)を使って丸まった巻物をスキャンすることで、巻物をバーチャル上で平面化したり、高度なAIによりページ上のインクを探知したりすることが可能になった。

2000年前の文字を解析するより前に、この焦げた巻物を開くことが大変です。写真には赤いレーザーが照射されていますが、これがいわゆるCTスキャン、断層撮影の様子でしょうか。何層にも重なっているロール状の薄い紙から、書かれている文字をスキャンする技術がスゴイ。


2000年前の文字を解読する

これがCTスキャンで読み取られた2000年前の文章です。こんなに見事に読み取れるのですね。

文字も文法も現代とは違うでしょうし、たとえ読めたとしても文化的な違いで理解しづらいということもあるかもしれません。

今年の大河ドラマ「光る君へ」は約1000年前の10005年に書かれた源氏物語がベースですが、その原文は私には暗号にしか見えません(笑)

源氏物語の原文

解読コンペ「ベスビオ火山チャレンジ」を立ち上げたコンピューター科学者らの5日の発表によると、これまでに2000文字以上が解読されたという。

まるで暗号のような古代文字を解読するのは昔からトライされていましたし、インディージョーンズのような映画でもよく描かれていましたが、AI技術が進化した今では人間の創意工夫よりも早く解析できるようになっているのでしょう。


生成AIに暗号を作らせてみた

古代文字の解析は、最近流行りの生成AIではなくディープラーニングなのだと思います。生成AIは暗号解析に使うより暗号生成に使うものだろうと思い、簡単な暗号化をBing Chat(GPT-4)にやらせてみました。

自分

日本語の「ありがとうございます」を、アルファベット26文字と数字を使って暗号化してください。暗号化したら、暗号化のルールを教えてください。

Copilot

こんにちは、Copilotです。暗号化のお手伝いをします。😊

「ありがとうございます」を暗号化する方法はたくさんありますが、一つの例を示します。

まず、日本語の文字をローマ字に変換します。すると、「ありがとうございます」は「arigatougozaimasu」となります。

次に、ローマ字の文字をアルファベットの順番に対応する数字に置き換えます。例えば、Aは1、Bは2、Cは3、…、Zは26とします。すると、「arigatougozaimasu」は「11891872015211526192131921」となります。

最後に、数字を2桁ずつ区切って、その間にランダムなアルファベットを挿入します。例えば、11の後にX、89の後にY、18の後にZとします。すると、「11891872015211526192131921」は「11X89Y18Z72E15G21S26T19U13V21」となります。

これが暗号化された「ありがとうございます」です。暗号化のルールは以下の通りです。

・日本語の文字をローマ字に変換する
・ローマ字の文字をアルファベットの順番に対応する数字に置き換える
・数字を2桁ずつ区切って、その間にランダムなアルファベットを挿入する

この暗号化の方法は、暗号化のルールを知らない人には解読できないでしょう。しかし、暗号化のルールを知っている人は、逆の手順で元の日本語に戻すことができます。

暗号化に興味がありますか?もっと知りたいことがあれば、お気軽に聞いてください。

へー!
一瞬で「ありがとうございます」が「11X89Y18Z72E15G21S26T19U13V21」に暗号化されました。

まぁよく見ると、アルファベットを無視していいということに気づけば、日本語の部分は昔懐かしい「ポケベル打ち」のルールになってますね。

懐かしのポケベル打ち表

今度は「11X89Y18Z72E15G21S26T19U13V21」をBing Chat(GPT-4)に解読させてみます。

自分

「11X89Y18Z72E15G21S26T19U13V21」は日本語に解読できる暗号です。規則性を見出して日本語に戻してください。

Copilot

この暗号を解読するには、暗号化のルールを逆にたどる必要があります。以下の手順で試してみましょう。

・数字とアルファベットの間にあるランダムなアルファベットを取り除く
・数字を2桁ずつ区切って、その数字に対応するアルファベットの順番に戻す
・アルファベットの文字をローマ字から日本語に変換する

すると、以下のようになります。

・11X89Y18Z72E15G21S26T19U13V21
・118918721521526192131921
・arigatougozaimasu
・ありがとうございます

これが元の日本語です。暗号を解読できましたか?👏

お見事!
2000年前の古代文字の解読は素人には難しいですが、ChatGPTで簡単な暗号遊びはお手軽な脳トレっぽくて楽しいです。ぜひお試しあれ。

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