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『Google ウォレットがホテルのデジタルルームキーのサポートを追加』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.6.27

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■Google ウォレットがホテルのデジタルルームキーのサポートを追加

Google は Android スマートフォンで利用できる Google ウォレットでホテルのデジタルルームキーのサポートを追加しました。

この Google ウォレットにおけるデジタルキーのサポートを追加した最初のホテルは、スウェーデンのヨーテボリにある Clarion Hotel Post です。Google によれば、この機能を使うことで「滞在中、ホテルのキーを使用して、ホテル、客室、ジム、プール、エレベーターなどのキーカードで保護された共用エリアに安全かつ確実にアクセスできる」ようになるとしています。

自宅の玄関ドアを「SwitchBotロック」でスマートキーにして、QOLが爆上がりしました。「外出時、鍵を持っているか」を完全に忘れることができる気楽さは、一度体験したら「カギを意識する生活」には戻れません。

これを、旅行先のホテルでも実現するのがGoogle ウォレットによるデジタルルームキーです。

チェックイン時に部屋の鍵やカードキーを渡されますが、デジタルルームキーの場合はスマホのGoogle ウォレットに「部屋の鍵」を受け取れます。

実際の使い方では、既存の物理カードキーと同じようにスマートフォンを起動して、ホテルの部屋のドアやエレベーターなどにかざすだけで機能し、スマートフォンのロックを解除する必要もないとしています。

スマホさえ持っていれば鍵のことを忘れられるのは本当に気楽です。


対応しているホテルはまだ世界に1軒

まだこのGoogle ウォレットによるデジタルルームキーが使えるホテルは世界で1軒、スウェーデンのヨーテボリにある Clarion Hotel Postしかないようですが、今後どんどん普及していくでしょう。なにしろ便利ですから。

ホテル側としても、宿泊客が鍵を紛失するとシリンダーごと交換するか、カードキーのIDを書き換えるなどの作業が発生して面倒です。

デジタルルームキーであれば物理的に鍵をなくす心配がないほか、宿泊客ごとに違うIDのデジタルキーが発行される仕組みから、鍵をコピーして侵入される心配もなくなります。


貸別荘などで鍵の受け渡しのリモート化も

設定する方法は航空券やイベントチケットなどと同じで、ホテルのウェブサイトやアプリ、メールなどにある [Google ウォレットに追加] を行うだけです。

デジタルルームキーは遠隔で鍵の受け渡しができます。

別荘を使っていない期間に貸し出すオーナーにとっても、賃貸仲介をしてくれる不動産屋さんに鍵を預ける必要がなくなり、宿泊客も鍵を受け取りに不動産屋に出向く必要がなくなります。

また、宿泊客ごとにIDを変えられるのは貸別荘のオーナーとしても安心です。悪意を持った宿泊客が物理キーをコピーしてしまう心配をする必要がなくなります。


会員制バーや占い部屋に会員用キーを付与

鍵を持っている人だけが入れる会員制バーや、予約時間だけ入室できる占いの部屋などにも応用できそうです。

会員資格がある間はデジタルルームキーをタッチすることで入店でき、退会したらデジタルルームキーが無効になる、という運用の仕方が簡単にできます。また、鍵を持っている人が今何人いるのか、どの人が持っているのかの名簿管理もしやすくなります。


デジタルキーのログデータは貴重

ホテル、ジム、航空券、映画の入場券など、「鍵を持っていれば入れる」というものすべてにデジタルキーは応用可能です。

Googleはウォレットに鍵管理機能をつけることで物理キーやチケットをすべてデジタル化することを進めていますが、ログデータを収集することも大きな目的ではないかと推察します。

位置情報、ライフスタイル、趣味嗜好まで「鍵」のログデータで把握可能になります。かなり機微な情報ですから取り扱いは厳重であるべきです。将来Googleが「鍵」のログデータに基づいたレコメンド広告を展開する可能性はあると思いますが、ログデータをオプトアウトできるかなどプライバシー設定がどこまでユーザーサイドに立ったものになるのかは気になります。

ちなみに Apple は Apple Wallet 経由で iPhone と Apple Watch で同様のサポートを2021年末から提供しています。

GoogleだけでなくAppleも同様のサービスを提供していますが、Appleの場合はユーザーのプライバシーを保護する(という面と、Appleだけで独占するという面)については積極的です。プライバシーに堅いというブランディングが効いてきます。

安心して使えることを大前提に、デジタルキーが当たり前になれば、結構身近な未来っぽさを感じられるでしょう。

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