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『サーバーワークス、チャット形式でなくクリック操作でAIを活用できるサービス「Not A Chat」を発表』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.6.19

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■サーバーワークス、チャット形式でなくクリック操作でAIを活用できるサービス「Not A Chat」を発表

 株式会社サーバーワークスは18日、新たなAI活用サービス「Not A Chat」を発表し、無償で利用できるアーリーアクセスユーザー企業の募集を開始した。

 Not A Chatは、クリックを中心として利用できるAI活用サービス。従来の生成AI活用サービスは、チャットを中心としたユーザーインターフェイスだが、そうしたサービスでは、利用の際「何に使えるのか分からない」「プロンプトを考えて入力するのが面倒」という悩みに直面することがあると説明。

 サーバーワークスが開発したNot A Chatは、クリックを中心としたユーザーインターフェイスを採用し、分かりやすく直感的なUIデザインで、どのようなユーザーでも簡単に利用できるように設計されているとしている。

チャット系AIの操作方法を「会話」から「ボタンを押す」に変えることで、AIの使い勝手を大幅に向上させるサービス「Not A Chat」が発表されました。

例えばメールを返信する際、Gmailの画面上で「生成」のボタンを押すだけで内容に応じた返信の文面が自動的に書かれます。細かな中身をちょっと修正するだけで済むようになり、大幅な時間短縮ができます。また誤字脱字も防げます。

Google Chromeの機能拡張として提供され、GmailのWeb画面で利用可能にするところからサービス開始されますが、

「Not A Chat は今後、他のSaaSへの展開やGoogle Chrome 以外のブラウザへの対応。RAG を活用した、独自データを元にした回答など、多くの機能を追加していく予定です。」

としています。


日本の職場でのAI利用率は32%、アジアは83%

ChatGPT、Claude3、Geminiなどなどチャット型AIが花盛り。お互い切磋琢磨してどんどんスゴくなっていますが、AIの利用率が上がりません。

マイクロソフトと LinkedInによる AI 活用の実態調査
2024年5月時点

日本の職場でのAI導入が諸外国と比べて圧倒的に低いのが現状で、AIの生産性の高さを考えると、AI導入が遅れている日本が経済的にさらに差をつけられることが心配されます。


ChatGPTのUIは愉快なほど不親切

・・・なんて有体なことを言っても、AIを使ったことがない人には本当にピンと来ないのですよね。

まずは使ってみることが大事で、使ってみれば「1日かかっていた仕事が5分で終わった!」や、「人手不足がAIで1人分補えた!」なんて威力を体感できます。

しかし、ChatGPTなどチャット系AIは「何でも聞いてください!何でもやります!」な顔をしているぶん、何ができるのかがわかりづらい。

ChatGPTもいちおう利用例をボタンで見せるようにしてはいますが、自分のニーズにピッタリな例はなく、「幼稚園児にノスタルジーを説明してください」などと(むしろ興味深いですが)意味不明な利用例を提示するありさまです。

ChatGPTはスゴイ!と噂に聞いてアクセスしても、コレを見せられるわけですから、つまづく人が多いのも当然です。


AIの利用率をUIで改善する試み

今回発表されたサーバーワークスの「Not A Chat」は、その名のとおり、チャットではなくボタンを押すだけのUIにすることで、AIを自然に業務に利用できるようにすることを試みています。

使い方を極めれば、パーソルが社内でGPTのプロンプト例を共有する掲示板を作ったように、

Teamsの文字起こしデータを読み込ませて議事録を作成するものや、ビジネス文書、キャッチコピーなどを作るためのもの。業務フローの作成や、やりたい作業を伝えるとExcel VBAのコードを作成してくれるプロンプトなど、業務効率化につながりそうなラインアップが並ぶ。

 いいね数が多いプロンプトからも、グループ社員が業務に活用している様子が見て取れる。提案資料の骨子や日程調整のメール作成、PowerPoint資料の与件整理、フェルミ推定を用いた予測、クロスSWOT分析などだ。

メール返信にとどまらず実務に直接使えるプロンプトを編み出し社内全体で業務効率化が図れるのですが、AI利用の最初の一歩を踏み出せない会社が多いからこそ「32%」の低利用率に留まっているのが現状です。

「Not A Chat」は今のところメールの効率化だけの用途ですが、メールで楽できたという成功体験から社内で幅広いAI導入が進むことは期待できるかもしれません。

AIそのものの進化は進むでしょうが、もっと普及するためには「Not A Chat」のようなUIの改善のアプローチは必要です。

コレじゃないってことは間違いありません。


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