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『お医者さんだけが知っている。Apple Vision Proを手術で使う理由』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.4.16
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■お医者さんだけが知っている。Apple Vision Proを手術で使う理由
今年3月、Apple(アップル)のVRヘッドセットApple Vision Proが手術で活用されました。実際に Apple Vision Proを装着したのは執刀医ではなく手術助手。ヴァーチャルスクリーン上で手術状況のモニタリングが行なわれました。
Apple Vision Proを使って人間の手術をする、と聞くと当然、
「臓器がVR空間に表示され、どこをどう切って縫うかのガイドが出るなんて想像をしがち」
ですが、そこはプロの外科医ですから困っていないそうです。
私たち医者は(VRヘッドセットがなくても)そこは十分わかっているしできていますから。私たちが苦手なこと、できていないことは全体の整理整頓なんですよ。
最先端のガジェットであるApple Vision Proを手術の「整理整頓」に使うというソリューションが登場しました。
手術の段取りを整理整頓するのが苦手
![](https://assets.st-note.com/img/1713229726481-gil68tcWjK.png?width=800)
AIを活用した医療用ソフトウェアを手掛ける企業、eXeXがApple Vision Pro用に開発したのは、手術に使う数千種類の道具や消耗品や数時間に及ぶ手術の段取りを助手が管理するためのソフトウェアです。
手術には何千というツールや消耗品を使います。手術助手はこれら多くの道具をいつどう使うかを考えねばなりませんが、それは複雑なパズルのピースを合わせるように大変なことなのです。
(中略)
「こういうとき」とはこの手術のどの工程を指すのか、手術の進捗をリファレンスガイドで示すことができます。今何をしているのかがどんな助手にも明確になれば、手術プロセスもより整理されていきます。
これまでの手術は「紙にメモしながら記憶と推測で勝負する、カオス状態なんですよ」という状態。
最先端技術が常に試されていそうだと勝手に思い込んでいましたが、数時間に及ぶ手術を記憶と紙ペンメモに頼ってやっているのが現状だという、何とも恐ろしい状態なのが現状なのだそうです。
もともとタブレット端末向けに開発されていた手術の段取り管理ソフトウェアは、紙ペンや記憶の代わりになるという意味で地味ながら非常に有用なソリューションでしたが、これをApple Vision Proに対応させることで「接触不要、無菌環境化で役立つ」ようにしたとのことです。
ガジェットの誘惑に負けず、顧客課題の解決を目指した好例
生成AIを使った事業を作りたいと思った時、生成AI自体を主役にしすぎる傾向があります。Apple Vision Proもガジェットとして魅力的すぎるあまり「VRで執刀ガイドラインが出る」みたいなサービスを想像しがちですが、
![](https://assets.st-note.com/img/1713226222409-mupSXY5iWV.png)
きちんと
1.まずは顧客課題を深掘りする
2.そのうえで最先端技術が活きる領域を考える
という手順を守って開発されています。
先進技術そのものを最大限使ってみたい、わかりやすい最先端サービスをつくりたいといいう誘惑に負けず、顧客課題と向き合って作られたソリューションの好例です。
紙ペンメモと記憶に頼った古くてアナログな医療現場がアップデートされれば、助かる命が一人でも多くなるかもしれませんし、医療費が下がるかもしれませんし、医師や助手になるハードルを下げられて医師不足の解消の一助になるかもしれません。
eXeXが今回開発したのは地味な管理ツールかもしれませんが、結果的にApple Vision Proで命を救うソリューションであり、医療現場を技術で革新するソリューションであると言えます。
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