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『AIボイスレコーダー「Plaud NotePin」は料金がネック。AIスマホ+入出力ウェアラブルデバイスが今後のトレンドに』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.9.8

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■今日あったことや浮かんだアイデアをさっと記録できる、装着可能な記憶のカプセル「Plaud NotePin」

Plaud NotePinは、今日あったこと、考えたこと、浮かんだアイデアなどを記録しておける記憶のカプセルです。

基本的な要素は、もはやお馴染みの“ボイスレコーダー”。そこに大規模言語モデルが乗ることによって、音声を要約したメモや文字起こしが可能になります。Plaudの専用アプリから、メモの形(要約か文字起こしか)を設定可能。ネックレス、リストバンド、ピンとしての着用が可能です。

つまり、文字起こしや要約ができるAIが載ったボイスレコーダーを、ギュギュっとコンパクトにして身につけられるサイズ・形にしたのがNotePinです。

Rabbit R1HumaneのAI PinのようにAIを積んだNextスマホを狙うウェアラブルデバイスは、夢はありますが、無理がありました。

AIで文字起こしして、文章を要約したり検索可能にできる「AIボイスレコーダー」をウェアラブルにすれば、スマホの代わりにはならなくても、アイディア記録専用機としてはイケるんじゃないかとして作られたのがこの「Plaud NotePin」だと言えます。

価格に無理がある…

現実的だし、ビジネスや創作のアイディア、日常の買い物などを声でメモする備忘ニーズはまぁまぁあるかもな?と一瞬思いましたが、デバイス本体169ドル(約2万5000円)、さらにAI維持費として月額6.6 ドル(約990円)という価格設定に、これも無理があるなと思いました。

この料金なら、売れっ子の小説家や作詞家などでない限り、スマホの録音機能かシンプルなボイスレコーダーを使うでしょう。

スマホと連携すればいいじゃない

さっと録音でメモするニーズは、ニッチかもしれませんが、まぁあると思います。Alexaに「リマインドして」と声で備忘記録させる使い方は我が家では日常的に行っていますし、音声の文字起こしも、コストさえかからなければ役立つシーンは多くあります。

であれば、ウェアラブルデバイス側を単なるBluetoothマイクくらいシンプルなものにして、録音はスマホが担い、スマホ単体で文字起こしができるようになればOKなはず。

スマホとは別にウェアラブルデバイスを作るのではなく、スマホと連携すればいいじゃない。そんなデバイスが今後増えてくるんじゃないかと「Plaud NotePin」を見て逆に思いました。

ローカルAIは文字起こしから

AIに月額費用がかかるのは、サーバ側で処理するからです。サーバにズラッと高額なNVIDIA製GPUを並べてAIを動かしているから、利用料がかかるわけです。

一方、スマホが高性能になり、スマホの中でAIを動かす「ローカルAI」という動きが進んでいます。

AIアシスタントやAIエージェントと呼ばれる、質問に回答したりタスクを人間に代わってやってくれるようなAIよりも、音声の文字起こしAIの方がローカルに載せやすいはず。エージェント系はどうしてもネット上の情報を使いますが、音声の文字起こしはネット上の情報を使わずに済みます。

ウェアラブルBluetoothマイク+スマホに録音+スマホでAI文字起こし。
こんな構成が「AIスマホ」で実現できるようになるはずです。

AIスマホ普及で連携ウェアラブルデバイスが続々?

Rabbit R1、AI Pin、そして今回の「Plaud NotePin」のように、単独で動くAIデバイスは、耳目は引きますが、やはり今後はスマホ連携を前提としたデバイスではないでしょうか。

スマートウォッチ、スマートリング、スマートグラスなど、スマホ連携を前提とした設計のデバイスは既にたくさんあります。加えて今回の音声メモデバイスなら「スマートPinマイク」や「スマートイヤホン」がマイクの機能だけを担えばよいはず。

来週9月10日午前2時(日本時間)にiPhone16が発表されます。ローカルでAIが動くだろうと言われていますが、スマホ本体側がローカルAIに対応し始めることで、入力・出力だけを担うウェアラブルデバイスが続々と出てくることにも注目です。

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