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『iPhoneのはるか先を行く、Pixel 8のAI機能。生成AIの業務活用はスマホから』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.10.12


■iPhoneのはるか先を行く、Pixel 8のAI機能。生成AIがより高次元に

Pixelシリーズの最新モデル「Google Pixel 8シリーズ」はAndroid 14を搭載し、いずれもAI技術を活用した機能をより強化しているのが大きな特徴となっている

今日は、GoogleのAndroidスマホの新型であるPixel 8/Pixel 8 Proの発売日です。

どのスマホも変わり映えしないなぁ、折りたたみスマホは確かにハードウェア的に変わり映えが大きいけれど冒険しすぎかも。今のスマホで性能に不満はないし、バッテリーさえ持てば買い替えなくていいや。

こんなふうに考えている人も多いんじゃないでしょうか。

Google Pixel 8/Pixel 8 Proは、そんなスマホの現状を、今のトレンドのど真ん中である生成AIの大活用で打破しようとしています。


目を閉じた人だけ差し替える「ベストテイク」など画像生成AIが中心

何枚か撮っておくと、顔だけ選んで差し替えられる

生成AIをスマホに組み込むのにニーズが高いのはカメラ周辺の機能のようです。

集合写真などの記念撮影で、「もう一枚撮りまーす」と何枚か撮ることがあると思いますが、その「何枚か撮っておく」をやっておくと、目を閉じてしまった人の顔だけ別の写真の顔に差し替えることができる「ベストテイク」という機能が付きました。

また、消しゴムマジックも進化しました。

 具体的にできることの1つは、被写体の位置やサイズを変えたり、消したりできること。移動や削除した後の場所は生成AI技術によって自動的に補正がなされ、自然な仕上がりにできる点は消しゴムマジックと共通している。

たとえば「風景と人物」という写真の「人物」だけを消す従来の「消しゴムマジック」の応用で、人物の位置を移動させたり、縮小させる→人物で隠れていたところを風景から生成して埋める、「編集マジック」という機能も使えるようになりました。

他にも、写真の背景を昼間から夕方に変えたり、動画や録音音声からノイズだけを除去して人の声をクリアにする「音声消しゴムマジック」機能など、画像や動画に関する生成AIを搭載することでスマホを進化させています。


Pixel 8 Proではオンデバイスでの生成AIを活用

上位機種のPixel 8 Proでは、スマホの端末内で生成AIを動作させることができるようになったようです。

Pixel 8 Proでは、これまでの消しゴムマジックと違い、消した部分を埋めるのに画像生成AIの技術を使うことで自然な仕上がりになるようになったとしています。

 そのAI関連機能を実現する基礎となるのが、Pixel 8シリーズに搭載されたSoC「Tensor G3」である。Tensorは現代のAI技術に必要不可欠なマシンラーニング(機械学習)処理をデバイス上で行なうことに力を入れたGoogle独自開発のSoCであり、Tensor G3はその3代目に当たる。

オンデバイスでの生成AI処理を念頭に置いたSoCを搭載する、というハードウェアの進化の仕方をさせています。単にアプリが高速に動くだとか、スクロールがヌルヌルだとか、タッチの反応がいいというレベルの競争が終わったことを示しており、今後はオンデバイスでの生成AIでどこまでできるかの競争になりそうです。


画像系以外の生成AIの充実に期待

生成AI登場以前のスマホも、カメラの進化ばかりになっていました。解像度競争やズーム倍率競争からはじまり、手振れ補正が直近搭載された機能でした。

しかしカメラをそれほど重要視しない私のような人にとっては、カメラだけ進化し続けてもスマホが進化したように感じず魅力的に思えなかったのです。

今回の生成AIの活用ポイントも主にカメラ・画像・映像周りに寄っています。それぞれの機能は興味深いと思いつつも、「生活が変わる」レベルの可能性は感じにくいのが正直なところ。

スパム電話を自動判断する「通話スクリーニング」
 米国でのみ提供されるのが「通話スクリーニング」、要は迷惑電話対策機能である。知らない電話番号からの着信があった場合、本人に代わってバーチャルの通話アシスタントが電話に応対。AIがスパムと判断した時点で自動的に電話を切り、そうでない場合は本人につなぐ、という仕組みで、Googleによるとスパム電話を50%削減できるとのことだ。

音声認識と内容の分析判断をAIが行い、スパム電話を撃退する機能が、英語圏都合なのでしょう、アメリカのみで提供されます。こういう画像系以外のAI活用がスマホに内蔵されることに期待しています。

例えば、「しゃべれるAIアシスタント」が電話予約のみのレストランを予約しておいてくれるだとか、打ち合わせで初めてお目にかかる相手のプロフィールを事前に調べておいてくれるなどの「超優秀な秘書AI」があると個人的にはグッときます。

常に肌身離さず持ち歩いているスマホだからこそ、秘書系のAI機能はとてもありがたいはずです。特にGoogleカレンダーとGmailを使っているなら、その内容からアシストできることはたくさんありそうです。行き先が書いてあれば電車やクルマのルートを自動で引いてくれて、出発時間前にはリマインドしてくれたりするとありがたい。

ライトな業務であれば秘書AIに権限を与えて自動処理できてもいいですし、判断の軸を与えておけば会議を無人化できるとも思います。


スマホが生成AIを馴染ませる効果

生成AIを使ったことがないのに、業務での使用を禁止している企業が多数あるのが日本の現状です。情報漏洩などを心配しての判断ではなく、「興味がない」「デジタルはわからない」「業務改善を真剣に考えていない」ことが原因です。

スマホに生成AIが内蔵されることで、「使ったことがない」を極力減らせるとよいなと思います。そのためにも、カメラや画像以外の部分に生成AIが内蔵されてほしいと願います。

スマホを持っているのに電話とメールというガラケー時代と同じ使い方しかしない人も多くいます。そんな人たちにAIが業務改善に使えることを知ってもらうには、秘書系AIがわかりやすいのではないでしょうか。

 生成AI技術を活用したGoogleのチャットサービス「Bard」を、音声アシスタントの「Googleアシスタント」に取り入れた「Assistant with Bard」も、Pixel 8シリーズに向けて提供される予定だ。これはBardの生成AI技術に、多くの人が利用している「Gmail」、「Googleドキュメント」などのパーソナルな情報と組み合わせ、テキストや音声などを通じて対話しながら必要な情報を得られるものである。

消しゴムマジックの進化などは新製品のPRでわかりやすく注目されますが、画像系以外の部分のAI活用も今後予定しているようです。PCでもGoogleアカウントを使っている人は多いはずなので、スマホ側からAIの便利さを知ってもらい、PCでもAIを使ってもらう。こんな連携はGoogleならできるはず。

スマホに生成AIをガッツリ内蔵させることが、中小企業に生成AIが浸透するきっかけになるといいなと思います。

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