見出し画像

『メルカリも出資「フェイク鑑定ベンチャー」が資金調達。RWA NFTの要』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.8.11


■メルカリも出資「フェイク鑑定ベンチャー」が資金調達。偽物撲滅に挑む20代CEOの野望

「フェイクバスターズ」は、1件から外注できる真贋鑑定サービスだ。

鑑定ごとに料金が発生し、顧客が撮影した写真をもとに鑑定するクイック鑑定(550円から)と、郵送によるコンプリート鑑定(3300円から)を提供する。当初はスニーカーの鑑定のみだったが、今はアパレルやラグジュアリーブランドにも対象商品を広げている。個人も法人も対応するが、売上比率は法人向けの方が高いという。

NFT化によるコレクターズアイテムの流動性アップを狙う「RWA(Real World Assets)」市場。

コレクターズアイテムはマニアの間で高値で流通しますが、どこで売られているかわからない・どこで売っていいかわからないという「流動性の課題」があります。

そんなアイテムをNFT化して世界中から買いやすく・世界中に売りやすくする課題解決が「RWA」です。

このRWA市場ではニセモノが敵。ホンモノならどんな高値でも買いたいけれど、ニセモノを掴まされるのが怖い。

RWA市場がこれから伸びるにつれ、重要度が増すのがフェイクバスターズのような真贋鑑定の専門家です。


出来の悪いホンモノと出来のいいニセモノ

本物の中でも、製品の品質にばらつきがあるんです。同じ本物でもすごい綺麗にできてるものもあれば、かなり雑に作られている場合もあります。偽物も同じように品質にばらつきがあるのですが、すごく綺麗に作られている偽物と、すごく雑に作られている本物のクオリティーはどちらが上なのか?ということが起こりうるんです

これは確かに難しい問題です。ホンモノを作る工場でニセモノが作られる例もあり、真贋鑑定はとても難しい。

「給与は基本給に加えて、鑑定数による歩合の割合が高いです。単価は鑑定士のランクによって異なり、鑑定結果をスコアリングすることによって単価が変動します。

鑑定を誤れば単価が下がるシビアな環境ではありますが、真面目に働くインセンティブがあるともいえる。月に3桁(万円)を稼ぐ人もいます」

複数の人の目で鑑定を行い、社内で真贋鑑定の結果を持ち寄るなかで、1人だけ誤った判断をしたら評価が下がり歩合給の単価が下がるというシステムを採ることで、会社としては鑑定失敗の結果を出さずに鑑定精度を上げる工夫も凝らされています。

RWA NFTは広まりそうですが、真贋鑑定を自社で行うのは難しい。その受け皿になるのがこのフェイクバスターズのような真贋鑑定の外注会社で、目の付け所が素晴らしいと感じます。


RWAの要の鑑定業。分野ごとに立ち上がるか

7月26日にアメリカのRWAスタートアップ「Americana」をご紹介しました。ビンテージカー、限定版スニーカー、高級美術品、高級陶磁器、そして「それらに似たあらゆるもの」に対応するとしている同社の場合は、それぞれの専門家が必要になります。

ここまで手広くRWAビジネスをやるのは大変にしても、今回のフェイクバスターズのように最初はスニーカーだけから始めるなど、分野ごとにさまざまな真贋鑑定会社が立ち上がるかもしれません。

スニーカーのような市場規模が大きいところもあれば、ポケモンカード専門などニッチな分野もあるでしょう。市場によって儲かる・儲からないの差はあると思いますが、個人でたくさん収集してきたコレクターが養ってきた「見る目」をビジネスにできる時代がRWA NFTで無数に立ち上がってきそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?