考えたけど思いつかない

というのは概ね嘘で、ただの弱音です。

「ドラえもん、君がいなくなっても僕はしっかりやってるよ」と言いながら、膝を抱えるのび太くん… 的なやつです。

私の好きな漫画の「蒼天航路」で好きなセリフに、
「すでにおらぬ者の言葉がほしいなら、
 その人間をまるごと自分の中にぶちこみ、
 数多くの自問をすることだ。
 答えは無理に出す必要はない」(曹操)
というものがあります。

蒼天航路の曹操というのはなんとも不思議なキャラクターで、顔を見て、話を聞いていると、意味もなく心が落ち着きます。(王欣太先生の漫画の主人公はそういう人が多いです。)


一方で、もう一人自分の好きな作家さんで、西尾維新という方がおられます。
西尾先生の書かれる主人公は、もちろんとても魅力的なのですが、蒼天曹操などとは対照的に、いつもウジウジしているような気がします。

それでも、読後感があんなにスッキリしているのは、先生の構成力の凄さ、という感じがします。


…なんて。適当な引用や作家論で誤魔化していますが、「いなくなった人」のことを思い出しては心がチクチクしたり、しなかったりしている女々しい自分です。

まあ、いなくなったというのはレトリックで、実際は「壇上から降りただけ」と表現した方が、いくらか精神衛生上やさしいのかもしれませんね。

いなくなり方までドラマチックで急ぎ足だったもんで、自分の感覚の方が遅れて追いついてくるのも納得感ありますね。

忘れたいのか、忘れたくないのか
忘れてほしいのか、忘れてほしくないのか
笑いたいのか、泣きたいのか
進みたいのか、停まりたいのか

人の感情は割り切れないものですね!
しばらくは割り切らないまま、適当に生きていくしかないみたいです。

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