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【第3回】元銀行員から見た「西粟倉ここがすごい!」

お世話になります、森本です。

前回奈良にUターンせずに岡山の最北東の西粟倉に移住した理由を書きました。「地元以外ならどこでも良かったんじゃろ」というお声を頂く事もありまして、確かにそうだなと納得してしまった部分があったので、実際に移住して感じた西粟倉のここがすごい!という事を書かせて頂きたいと思います。
ちなみに前回あれほど、数字、ファクト、ロジックと謳いながらあくまでエビデンスがない個人的な想い(上司に叱られるやつ)で綴ってしまったので、こんな目線で村を見てたんだという位で捉えて頂けるとありがたいです。

コミュニティ疲れしない多様な人たちの集まり

色々書こうかと思いましたが、これに尽きるなと。

そもそも、西粟倉村は2003年に平成の大合併の折に単独行政で独自路線を貫くという方向性を出しています。そこから2008年に百年の森林構想という林業を軸に村づくりを進めていくという政策を掲げ、林業施工者や木材の6次産業化などの仕事で移住者を呼び込むという大枠の骨子を10年以上前に固めています。
さらに、「林業だけじゃないよね」って事で、小売業やサービス業など地域で起業する人材を呼び込み移住者の裾野を多種多様な方面に拡大した事で更に西粟倉に関わる人が増える事になります。

そういったよそ者を受け入れる土壌が出来上がっている中で、僕は西粟倉に飛びこむ事が出来たので、最初の苦労は思った以上に少なかったなと思います。

若者、よそ者、バカ者?違う、若者、よそ者、「クセ者」だ!

若者、バカ者、よそ者」という、全国的に地域を変える人材はこういうヤツだ!って風潮がありますが、西粟倉の移住者の人たちは一癖も二癖もあるまさにクセ者揃いといった感じです(笑)。おもに2008年から2015年位に入村した人たちです。

もちろん出入りはあるのですが、村を拠点に活躍されている方達と飲んだり仕事をしたりする事で、村にいながら色んな視点を持つことが出来ました。
クセ者たちは西粟倉を拠点に東京や全国各地で仕事をしている方もいるので、村に固執することなく、閉塞感なく会話出来るという雰囲気がものすごく新鮮だったなあと。バカ者というよりもクレバーなクセ者という賛辞を諸先輩に贈りたい。

増え続けるクセ者たち

僕が移住した2016年を機にクセ者たちは更に増殖します(笑)新卒で村の会社に入ったり、レスリングでオリンピック候補生になったりと学歴やキャリアがバグを起こしているのではないかという人達が村にいっぱいやってきます。

多種多様な移住者コミュニティが更に発展し続けているという点が僕が村から目が離せないポイントとなっています。このnoteを書いているまさにその日にも外人傭兵部隊の経験がある人が林業関係の仕事に従事すべく引っ越してこられました(笑)

クセ者たちを受け入れてくれる地元のナイスな兄さんたち

ここまで移住者の事を書きましたが、どこの馬の骨メーンを受け入れていくれる土壌が西粟倉にあるというのも大事なポイントです。

上の写真は役場に面談する為に来村した時に西粟倉のゲストハウス元湯で撮っていただいた写真です。
お世話になっている弊社代表と更にその兄貴分の木の里工房・木薫の代表の国里さんです(無断使用)。大兄貴ですね(無断使用)。この写真ではクセ者代表nottuo鈴木氏も同席予定でしたが、インフルの為欠席でした(笑)

若いIターン者と若い地元を知る者とで化学反応が起きるじゃないですか。これって、今までの西粟倉村とは違う新しいなにかが確実に生まれます。

こういう視点を持って移住者と接してくれる地元の人がいる事でどれだけ救われたかわかりません。

仕事面だけでなく、僕が住んでいる地区の人達や、消防団といった老若男女様々なコミュティがあり、それらが絶妙なバランスで成り立っていますが、時に地元の兄さん達が、移住者に人達の間に入ってくれたりする事で、交流が増え、お互いを認知し、消防団や村の出ごとで顔を合わせたりし、コミュニティが相反する事なく成り立っているという印象です。

地元の人もチャレンジをし、そのチャレンジを移住者と一緒になってやっていくという風景がごく自然にあるという環境が当たり前すぎて幸せだったなと3年をふり返ってみてもつくづく感じます。

クセ者を放任し、責任をとってくれる男前な行政

「西粟倉は行政がすごい!」

とこれはよく言われますが僕自身肌身で感じています。僕は地域おこし協力隊という制度を使い地元の土建屋さんに入りましたが(もはや説明がつかない項目が多すぎるのでこの点はまた詳しく書かせていただきます…)、役場の人達はチャレンジするムードを見守ってくれるというスタンスを貫いているので、この点は感謝しかないです。

村の奥地で音楽フェスをやりたい!って言った時も、解体前の建物でセミナーをしたいってお願いした時も、

「よお分からんけど、ええでえ」

って言ってくれてたけど、もろもろ分かってるんでしょ!ありがとうございます!!

百年の森林構想や「定住しなくていいんです」を移住政策のキャッチコピーに掲げるなど、前例踏襲型の組織だと他に比較する事がないとやりたがらないのが組織の常ですが、そこにしっかり踏み込んでいる点からもチャレンジングな姿勢が伺えます。

「同業他社に比し、業況等著変なし、まず懸念なからん」

が稟議書のパワーワードであった銀行員時代が恥ずかしくなります…

なにはともあれ、行政が移住者を支援してくれるスタンスがあったおかげで、西粟倉で行き場をなくす若者がいなくなります。

地元民、行政、移住者色んな人が絡み合うごちゃ混ぜ社会

移住者が人口の10%を超え、移住者や地元民の垣根はありつつも、どちらのコミュニティもお互いを過干渉する事なく並存している。
こういった枠組みを行ったり来たりする事でムラ社会という空気感はなくなり、目線が偏ったり疲れたりすることがなくなる。これが僕が感じたいいとこです。

西粟倉ますます楽しくなってます!ではまた

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