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マーケティングの本

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マーケティングに関する記事まとめ
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#COMEMO

家族は前向きに崩壊している。

若者を研究することで、未来の潮流を掴む。 僕が所属する若者研究部では「若者から未来をデザインする」と掲げ、定期的に学生たちと未来予測のワークショップを開催している。 学生たちから提出される「次に来る○○の形」という1枚レポート(通称:ツギクル)を起点にディスカッションを行い、最終的に「次に来る○○の形は××だ」と一言で表現するワークショップだ。 今日は「次に来る家族の形」についての話。 ■家族の拡張が止まらないまず、学生たちから提出されたツギクルから印象的だっ

「自宅の1階が酒屋だったらいいのに」が実現するまでのパワーポイント。

1年前、とあるお店にこんなパワポ資料を送った。 そして今日、お店がオープンした。 その特異な経緯を、ここに記しておく。 ■待ちではなく、攻めのテナントをそもそも、なぜ自宅の1階をお店にしようと考えたかは以前に書いたが、 こうしたテナント募集は、不動産屋に依頼するのが一般的だ。 募集して、待つ。 申し込みがあったら、どんなお店かを聞いて、入居の判断をする。 この行程が、僕には非効率に思えた。 自分が入ってほしいお店に、自ら出向いた方が早いんじゃないか。効率的じゃ

企業は「共感」とか狙わない方がいい。

共感がマーケティングのキーワードだった時代がある。 上の記事は2019年。 数年前まで、マーケティング界隈では至る所で「共感が大事」「共感の時代だ」と言われていた。今で言うと「パーパスが大事」みたいなポジションに「共感」という言葉が居た。 しかし、当時から違和感を持っていた人もいると思う。 少なくとも、僕はその1人だ。 今日はその背景を紐解いてみる。 ■企業が「情報優位」だった時代共感マーケティングの流行は、企業と生活者における「情報の主従」と深い関係がある。

「サブスクは価値を作るものではなく価値を増幅させるもの」ー買ったあとの話をしよう〜そのサブスク、戦略にあってますか

この記事は6月8日(火)に開催した、オンラインイベント「買ったあとの話をしよう〜そのサブスク、戦略にあってますか」の内容をもとに作成しました。 コロナによってサブスクに対する興味関心が高まっています。最近のサブスクの国内市場を見てみると、2020年度は8759億円と、2019年度よりも3割近く伸びています。 先行したのは、SpotifyやNetflixなどのメディア系サービスでした。しかしながら、すでに撤退した企業も少なくありません。 よく言われるのは「始めるのは比較的

東京から人口流出っていうけど、若者はいまでも東京に流入している

コロナが始まってから、「東京からの転出が増えた」系のニュースが多い。 総務省の住民基本台帳人口移動報告によると、20年11月に東京都から転出した人は約2.8万人で、前年同月比で19%増えた。転出した人から転入した人を差し引いた転出超過数も約4000人。コロナ下で転勤や通学で東京に引っ越せない人がいる一方、転居する人が一定数いることが主因だが、同年10月から増えた。 12月にもこのネタをニュース化している。 断片的なこういうニュースだけを聞いていると、東京一極集中がコロナ

『マーケターの筋トレワークシート』を大公開! #マーケティングトレース

特に、新社会人の方や、マーケティングに関わることになった方々には、マーケティングトレースを最初に実践して頂きたいです。 マーケティングの仕事に関わっても、 どうしても… 広告運用やSEOなどテクニック的な要素に流されがちです。 マーケティングトレースを活用して、俯瞰的に考える、戦略→戦術→実行の順番で考えられる人を1人でも多く増やしていきたいと考えています。 ということで、誰でもマーケティングトレースを実践できるように、1枚に書き込むだけで完成する実践「マーケターの筋ト

過酷ファッションショーで話題のワークマン #マーケティングトレース

ワークマンのファッションショーが話題になっています。 話題性も高いワークマン。 その裏側のマーケティング戦略はどのようになっているのかを #マーケティングトレース していきます。 ワークマンの財務分析ポイント①直近決算の営業利益率20%超 ワークマンは営業利益率は20%を超えており、企業体質としても非情に優れた会社です。 作業服カテゴリーでは圧倒的な売上を誇っていることが、競合と横並びでみてもわかります。 ポイント②店舗数の多さとホワイトフランチャイズ ビジネス

江戸時代の日本もソロ社会だった【江戸01】

生涯未婚率の上昇や婚姻数の低下などのニュースは、少子化や人口減少の危機の最大の元凶のように因果関係を推測されて、「このままでは国が亡ぶ」という言説も流布されていますが、日本が皆婚社会だったのはここ100年くらいの特殊な出来事であって、そもそも日本人というのは未婚も離婚も多い人たちであることを知らない方が多いようです。 つまり、日本のソロ社会化とは決して日本史上未曾有の出来事ではなく、むしろ、明治民法を起点とする皆婚社会こそが長い日本の歴史の中では「異常な時代」だったと言える