マガジンのカバー画像

韓国文学と韓国のことについて

22
韓国文学の読書感想文をたくさん投稿してきたので、まとめました。 韓国についての本もまとまっていくつかあったので、一緒にしました。
運営しているクリエイター

#韓国文学

延長があるような小説ーーキム・ジュンヒョク著『楽器たちの図書館』を読んで

 キム・ジュンヒョク著 波田野節子・吉原育子訳 クオン 2011年出版  クオンという出版社…

森マリアンヌ
4か月前
2

【読書感想】貧困層の人たちの描写ーーキム・ヘジン著『中央駅』を読んで

キム・ヘジン著 生田美保訳 彩流社 2019年出版  地元の図書館の韓国文学のコーナーにあっ…

森マリアンヌ
10か月前
2

【読書感想】現代社会におけるルッキズムーーパク・ミンギュ著『亡き王女のためのパヴ…

パク・ミンギュ著 中川美津帆ほか訳 クオン社 2015年出版  パク・ミンギュという作家が書…

森マリアンヌ
10か月前
6

『サハマンション』チョ・ナムジュ著を読んで

チョ・ナムジュ著 斎藤真理子訳 筑摩書房 2021年出版  格差社会の最底辺で暮らす人々が住…

1

【読書感想】韓国文学の文体ークォン・ヨソン著『まだまだという言葉』を読んで

クォン・ヨソン著 斎藤真理子訳 河出書房新社 2021年出版  韓国の短編集。期間制教師の話…

2

【読書感想】少子化が問題になった小説ーーイ・ヒヨン著『ペイント』を読んで

イ・ヒヨン著 小山内園子訳 イースト・プレス 2021年出版  図書館に行くと、韓国文学のコ…

3

【読書感想】SFという言葉の範囲に収まらないーーチョン・セラン著『声をあげます』を読んで

チョン・セラン著 斎藤真理子訳 亜紀書房 2021年出版  図書館の棚見てたらあって、タイトルに惹かれたので、借りてみた。  SFというジャンルに入るらしいが、読みやすい。韓国文学における「SF」といわれるものって、アメリカのSFというジャンルとは全然違くて、どこか独特の道を歩んでいっているような気がする。韓国文学はどことなく「純文学のなかのSFよりな作品」て感じ。抵抗感なく読める。そもそもSFというものが、早川書房に代表されるサイエンス・フィクションという分野を開拓して