【読書感想】SFという言葉の範囲に収まらないーーチョン・セラン著『声をあげます』を読んで
チョン・セラン著 斎藤真理子訳 亜紀書房 2021年出版
図書館の棚見てたらあって、タイトルに惹かれたので、借りてみた。
SFというジャンルに入るらしいが、読みやすい。韓国文学における「SF」といわれるものって、アメリカのSFというジャンルとは全然違くて、どこか独特の道を歩んでいっているような気がする。韓国文学はどことなく「純文学のなかのSFよりな作品」て感じ。抵抗感なく読める。そもそもSFというものが、早川書房に代表されるサイエンス・フィクションという分野を開拓して