インタビュー：後藤淳平 2020.6.30

どこから説明しよう。

気がつけば11年という決して短くはない月日が経っている。

ついに、ジャルジャルの二人と私（森田）の間で密かに、断続的に行なってきた個々のインタビューを、断片的ではあるけれどお披露目できるときがきた。残念ながら、満を持して、というわけではない。そもそもは書籍にできたらという気持ちで始まったものの、なかなかゴールに至らないままここまで来てしまった。

劇場やテレビやネット上では見られないもう一つのジャルジャル？ いや、もっとパーソナルな後藤淳平と福徳秀介という二人それぞれの近況や思いを、不定期に聞いてきた記録である。そこで本音を聞き出そうとか、他では語っていないエピソードを引き出したいなどという下心は一切ない。もしかしたらインタビューというより、「最近どうですか？」から始まる、まじめな雑談、と言ったほうがニュアンスが近いかもしれない。

書籍にならなかった理由はいろいろある。徐々に明かしていく。それでもいつか書籍にしたいという願いは未だ変わらず、ここでの記事はあくまで下書きバージョン。長年にわたって聞いてきた彼らの言葉を「１冊」に納めるべく構成を施す前の、生々しい文字の羅列である。

タイトルを『後藤くんと福徳くん（仮）下書きver.』とする。

今回はまず後藤淳平の最新インタビューをお届けする。旅館を舞台に行なった配信ライブ、コント『ウルフルズに影響されている奴』が発端となったトータス松本氏との交流など、近況を聞いていく中で、この連載に踏み切るキッカケとなった会話も交わしている。いたって穏やかな面持ちの中に、芯を通そうとする強さを覗かせている。