C-C-Bのこと(2022年の暮れに)

80年代初期、PATi▶︎PATiという雑誌の編集部に籍を置くことになり、最初は新人アーティストの担当(当時のバービーボーイズ、TM NETWORK、LOOKなど)として悪戦苦闘していた、という話は前にも書きましたが。

当時は編集という仕事の何たるかも把握しきれていないまま現場に投げ出されて、雑誌を作るほうも、そして雑誌に載る側も手探り状態。インタビューの内容も撮影のコンセプトもライブハウス叩き上げのバンドに、パチパチのポップな世界観はどうにも理解し難いらしく、機嫌が悪い人もいたし、あるときはわざわざ呼び出されてお説教をくらったこともありました。なぜ怒られているんだろう? その理由もよくわからないままに。

そんなさなか、ライターとして(のちに編集担当にもなりましたが)C-C-Bの取材に行くようになりました。「Romanticが止まらない」「Lucky Chanceをもう一度」などの大ヒットで既に大人気の彼らでしたが、私が最初にインタビューしたのは「空想KISS」のとき。テレビで観ていた印象とあまり変わらず、多忙を極めていたはずなのに取材を嫌がる様子は皆無、変に格好つけることもなく、フラットな雰囲気はとても心地よいものでした。要するに、みなさん大人だったんですね。

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ライター・森田恭子が見てきた音楽業界、出版業界、その他もろもろ、この40年間のあれこれをめぐる『one more TOKYO please…

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