見出し画像

工房を建てるまでのあれこれ

こんにちは。
これから、工房を建てるぞ!と2年前から
建てる建てる詐欺をしていた早瀬です。

ものをつくる人として
まだまだ駆け出しですが
なんとか工房建設まで漕ぎつけました。
(めちゃくちゃ稼いでるぞ!みたいな人ではありません。)


どこかの誰かの役に立てるかなと思って
お金のうんぬんなど
今までのプロセスをメモしようかなと思います。



-工房を建てる前のお話-

実は亞人の工房は2017年に建っていたのです。

この時は、友人達にお願いして
(日当はベターに12000円)
トータルで500万ほどで建ちました。

ただ、既存の両親の家の浄化槽に合体したので
ベタ基礎で浄化槽等の設置は無かったから安めに抑える事が出来た。

しかし
家族構成が変わり、この後、紆余曲折を経て工房が工房兼住居になる。
(なんてこった、、、)

工房目的での建設だったので20坪弱の小さな建物。当時はWWOOFの受入も考えていたので、トイレ、お風呂も完備しておりましたが
工房兼住宅としての役割になるとは、、、。

20坪の住宅スペースの中で

2坪程が亞人の作業スペース、、、。
時には1坪程に追いやられる、、、。

注文やら
個展が重なると、それはもう
ぐっちゃんぐっちゃんになる。
暮らしの哲学は皆無。

ミニマムを通り過ぎて
ただただ狭い。

次女が1歳を過ぎてハイハイし始めると
発狂しそうになる事が度々起こる。
商品の上に乗りそうになったり、
長女がぶつかったりする。

お客様や取材が来ると
もうキャパオーバーだ。

これは、工房を建てるしか、、、ない。
しかし、まだまだ駆け出しである程度金額がかかってしまうであろう工房建設。
幸運なことに土地代はかからないので、出費は工房代のみ。
開業届けを出してから2019年には出産も挟んでいるため
亞人の過去の収入は、本当に雀の涙の年もあり
借入が可能かも自信がなく悶々としていた。


マル経融資

それでも建ててしまいたい。
ノンストレスで作業が出来る
スペースが欲しい。
亞人は今帰仁村の商工会に入っており
商工会の方に相談したら

【マル経】という融資を紹介してもらった。


返済期間は長くて10年だけど
(単純に1000万借りたら月10万返済)

《低利子/無担保/無保証人》

やはり、融資を受けるときのネックは保証人問題。

医療の入院費用の時の連帯保証人でさえ気がひけるのに、、、。

その保証人が必要ないとは
県内に親戚が居ない私にとっては
とても助かる。

最終的には公庫なんだけど
商工会が窓口になる。

返済10年はなかなか辛いものもあるけれど、それ以外の条件は大変よい。

よし。マル経だ!行くぞ!と意気込み
言われた通り過去の確定申告の書類などを準備して意気揚々と窓口に行った。

結果。亞人は落ちたのだった笑。

2019年→出産/開業届け/展示会1回
2020年→育児に追われる/コロナ到来/展示会2回
2021年→コロナで催事が中止/展示会5回

普通に受かるっしょ!みたいなマインドだったけど
今思うと、よくこれで余裕で借りれると思ったよなと。
たしかに、凄い稼いでるわけではないし
担当の方からは
[店舗改装等は大丈夫なのですが、0から建てるとなるとやはり、、、]

と言われる。

亞人はこの環境で工房を建てるから意味があるもので、テナントを借りるとはちょっと違う。

結構気持ちがドン底に落ちたんだけど
先輩達からは、そんなもんだよ。と慰めてもらって1ヶ月程メンタル修正ののち
次の貸付へ。


創業者支援貸付

県の貸付で、窓口は銀行。

利子もマル経よりは高いけど、同じく無保証人。

最近は、個人事業主の場合、連帯保証人を設けてない貸付が多いんだって。
ただ、マル経とは違い、保証協会にお金は支払わないといけなくて、借入金額から保証協会に引かれてお金が入金されるシステムなので手元から用意するものではないが

30万〜90万ほど支払われるため、割と痛い。

この金額がどのように決定されるのかは複雑な計算式があるらしくて、一概には言えないようだ。

マル経と同じような提出書類ののち銀行的には、確実とは言えないが
以下の観点から行けそう!と言われる。

•流行りのSDGsに重きを置いてる
(SDGsには疑問はたくさんあるけどもとりあえず)
•伝統工芸に使われる琉球藍の使用
•借入がバカ高くない(とりあえず600万申請)
•2022年にネームバリューがある企業とのアレコレがある。

亞人は創業して(開業届けを出して)5年以内なので創業者支援が使える。
よく、過去3年分の収支を見られるという事だけど、こちらは創業者支援なので過去の収支よりも今後の展望のほうを重点的に見てくれるのがマル経と違うところ。

まじで、落ちたりしたら亞人の不甲斐なさにメンタルズタボロで立ち直れなかったかも。

そしてコロナ及び、戦争の影響で、木材も、他の建築資材も高くなっていく。
いつか下がるかもしれないけど、それが5年後とかになったら、元も子もない。
きっと私と同じ考えの人がたくさん居て、銀行の審査は渋滞していて、半年がかかってしまった。

その間も資材高騰により
見積もりがだいぶ上がってしまったけれども
誰のせいでもないし
しょうがないので
シコ立ちして踏ん張った、、、。

今を逃したら、一生建てなさそうで。


かかった費用

お金を借りるとはお金が必要なんですね、、、

と改めて痛感した。
まとめようと思う。

•保証協会→50万ほど
•担保にかかる測量/分筆→30万程
•工房建設に伴う染料作りのスペース(突き出し)→30万程
•来客のための駐車場の整地→40万程
•設計料前払い分(建築施工後、残りを支払う)→25万程
•司法書士に支払う登記料→12万程


尊敬するつくる人から買いたい
服や、ものがたくさんたくさんあるけど

悲しきかな、、、
節約、、、

掃き掃除用のほうきが折れても別の棒を釘で固定して使用。
電気代は3000円以内に抑える。
ぁあ。つらいなぁ。
と思いながら、たまに気晴らしで外食して過ごした。

なぜ、こんなにも出費があるのに生活が出来ているのか摩訶不思議で確定申告とにらめっこ。

いざ!!!

なんとか、なんとか建設のスタート地点に立てました。
高い買い物なので長期的に考えて考えて

クチコミ良しの沖縄県の超!安心して頼める業者さんにお願いしました。


設計→studio MONAKA/伊佐さん


施工→長山建設

建具等→小浜工務店


設備→松電


こちらの方々と、無事にスタート地点に立てることになりまして

やっとホッとしてるところです。
まだまだお金はかかるので気は抜けないのですが。。。

いつか小規模でも工房、作業スペース、物販スペースを設けたい方の有益な情報になれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?