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もるげんよもやま話

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「もるげんよもやま話」とは、もるげんが読んだニュースやなんやかんやをゆるっとふわっと、なんとなく、そんな感じでさくっと書いていく。そんなNoteである!
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記事一覧

患者さんが嘘を吐いたら、精神科医は見抜けるのか ~もるげんよもやま話~

数日前からTwitter(現X)の精神科医クラスタでちょいと「問題じゃね?」とされていたABEMAの番組の、その記事が来ていました。 この記事はいわゆる「生産性やキャリアアップなどを主体としない静かな退職」をする人たちのことについてクローズアップされています。 問題となる部分は、この記事の途中で休職届を出し、適応障害として診断してもらい、会社に行かずおそらく傷病手当で生活されているという方の話が出てきましたところです。 要は「詐病じゃね?」という疑念が上がり、精神科医クラス

手垢のついていない知識はあるのだろうか ~もるげんよもやま話~

コミケ104、お疲れ様でした。 無事盛況のうちの当サークルも終えることができました。 次回のC105も参加予定です。文フリ東京の冬にも出ますのでよろしくお願いいたします。 さて、我らネットの民のガンジス川、Twitter(現:X)、ここで川遊びをしていたら、とある方が面白いワードを見つけてきました。 それはとある方が発言したトンデモパワーパード「他人の手垢のついた知識」を読書猿さんが補足したことから始まりました。 現在は当該のワードを発現したアカウントは鍵になっていて覗け

ラーメンハゲに学ぶいのちの電話 ~もるげんよもやま話~

コミケの原稿と実験に追われている、もるげんです。 限界ぎりぎり……でもないですが、締め切りの方は順調に切羽詰まっています。 今回は以前、pixivに掲載していたFate/Zeroの二次創作小説を改めてまとめなおしたものなので、作業量は極端に多いわけではありませんが、中編小説以上の分量はあるので重いです。 絶賛、進捗は5~7割遅れ。この世に計画通りに進む進捗はない。90対90の法則である。 そんな状況なので、今月のnote更新は今回のみになると思います。 8月からは月2更新、

「クソ喰らえ」が励ましになる未来  ~もるげんよもやま話~

本当は普通にnoteの更新をしようと思っていたのですが、現在東京文フリの原稿作業で忙しく、記事を書く時間が取れませんでした。 というわけで、5/19の「東京文学フリマ」に参加いたします。 ブースは「た-61」です。短編集の頒布になります。 生もるげんに会える、数少ない機会なのでぜひご来場ください。 さて、今日はネットの海を漂っていた面白い研究について話そうと思います。 糖質カットせずにムキムキになれるのか人間、筋トレするときに「糖質カット」をする方が多いでしょう。 正確

現実では伏黒パパより禅院直哉の方がマシな話 ~もるげんよもやま話~

今回、じつは全く別の投稿をする予定でしたが、急遽おも……興味深い現象が発生しているので筆をしたためております。 本来の用件はこのあと、ちゃんと腰を据えてお話しする予定です。 その”興味深い”内容というのがtwitter(現: X)の精神科医クラスター内で噂になっている某メンタルクリニックのことです。 オンライン診療で診断書を出しますよ、ということを謳うクリニックなのです。それはそれで、思うところはあるのですが、その先が強烈でした。 「薬物治療をしません」 「カウンセリングも

令和6年度の診療報酬のあれこれ ~もるげんよもやま話~

医療者の方なら気が気でない、来年度の診療報酬改定。 具体的な内容がとうとう解禁されました。 とりあえず仕事の収入源なので、分からないなりに調べてみました。 全部は見切れないので、精神科関連だけですけれどね。 通院精神療法、減算精神科関連での最大の注目ポイントは通院精神療法(通精)の減算です。 診療報酬の点数は1点=10円の計算です。 つまり、1回の診察だけで3000円前後の診察料を徴収できていました。 今回、通精の初診は値上がりしましたが、30分未満の部分、つまり日常診

来年度、給料減らされそう ~もるげんよもやま話~

このnoteは、自分が読んだ本や映画の感想、精神科のことやニュースなどを中心に書いています。 自分がいいなあと思ったことや、これは勉強になると思ったことを伝えていきたいからです。 その方針はこれからも変わりません。 私は私が善いと思うものをどんどん伝えていきたいです。 ただ、ちょっと最近へこたれることがあったので、自分の思考整理も兼ねてそのことを書こうと思います。 タイトルにある通り、来年度の給料がピンチなのです。 今回のあらましまず初めに、自分は大学病院に所属している医

京アニ放火事件の判決とレヴァイアサン ~もるげんよもやま話~

前回の記事で、京アニ放火事件の話はしないといったな。 あれは嘘だ この話をしないといったけれど、何故話すことにしたのか。 それは、「割と後出しじゃんけんが正しいと思っている人が多い」こと。 そして「再び人はレヴァイアサンを生み出すために、感情を捧げる必要があるのか」 ということを考えたいためです。 このことは同時に、今自分が考えている「感情という生き物」としての人間を理解するためにも必要だと思ったので、前言を撤回しました。 予め述べておくと、本被告の刑事責任とかの是非とか

モネ展のスポンサーについて ~もるげんよもやま話~

先日、上野の森美術館でやっていました「モネ展」に行ってきました。 日本人は印象派、とくにモネが好きとよく言いますよね。 このふわっとした雰囲気とかが身に合うのでしょうか。 まあ、例にもれず自分も好きですが。 モネ展はいい企画展でした。 しかし、自分としてちょっと気になった部分がありました。 こういう企画展ではたいてい協賛企業とかがあるじゃないですか。 なんとなくポスターを 「今回はどこが協賛なのかなあ」 と見ていたら…… 「特別協賛:にしたんクリニック」 ……???

ブレクスピラゾールとお砂糖ぺろぺろ療法 ~もるげんよもやま話~

noteをはじめて、気付いたらゆる言語学ラジオの記事が15スキももらえました。 フォロワーも増えてきて、嬉しい限りです。 これからも色々書いていきます。 それはそれとして、年内最後の記事には今年の総括について書こうと思っていました。 が、ちょっと面白いニュースが2つほどあったのでそれについて書いていきたいと思います。 ブレクスピラゾール、うつにも使えるようになるブレクスピラゾール(一般名:レキサルティ)という薬があります。 抗精神病薬と呼ばれる、統合失調症の治療薬です。

TMSと神経発達症 ~もるげんよもやま話~

新しいコーナーを作ってみました。 なんか、もるげん的に一言言いたいこととか、感じたこととか。 そんなことをさらぁっと書いていく感じです。 最初のよもやま話はこの話題です。 わかる界隈では「ああ、あそこね」というあのクリニック。 ほぼ名指しでようやく問題視され始めましたね。 発達障害――以下は神経発達症と称します――は現代精神医学では決して語り外せない一大ジャンルです。 幼児期から成人期まで、多くの精神科医が診ています。 かくいう私も神経発達症が一応、専門という感じです。