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日本とアメリカでは違う!規格や認証について

皆さん、こんにちは~、如何お過ごしでしょうか?
ニュースでは、海外開催オリンピックのメダル獲得数の記録更新や猛暑日の連続記録を更新したことなどの話題でにぎやかですが、一方で台風が次々に発生しているみたいなので、その心配も出てきましたね。先日は東北地方を直撃でしたが、今週末は関東に直撃かもとのことなので、そのエリアにお住いの方々はお気を付けください。
前置きが長くなってしまいましたが、今日は規格や認証について少し経験談をお話ししたいと思います。



プラグの規格

普段お使いの電気製品は100Vが必要ですね。ほとんどのサーバーも100Vで動作しますが、ベストなパフォーマンスを出すためには200Vや220Vなどといった電圧を供給することが必要となります。
この200Vや220V用の電源にはそれに合ったプラグとコンセントが必要になりますが、ラックに格納されたサーバーで使う電源ケーブルのプラグ形状は、IEC60320という規格で規定されているC13-C14やC19-C20といったものが多く使われています。

IEC60320 プラグとソケット

通常、サーバーでは上記形状のものを使うことがほとんどですが、テキサスに設置したサーバー用の電源では別の規格を使いました。NEMA規格です。日本語ではアメリカ電機工業会とかアメリカ電機製造業者協会などと言われているようですが、NEMA規格プラグとソケットには多くのタイプがあります。その中で日本でなじみがあるのはNEMA 5-15ですね。オフィスなどで見かけたことのある方は多いのではないかと思います。
ソケットにはRを付けて5-15Rと表現し、プラグはPを付けて5-15Pと表現します。テキサスでは6-15R / 6-15Pというタイプを使用しました。

NEMA プラグとソケット


認証について

日本で使う電気製品の認証にはPSEというものがありますね。電気用品安全法で「電気用品」に指定されている製品に対して、特定電気用品とそれ以外の電気用品に分けてPSEマークが定められています。よく見かけるのは電源プラグや延長コードに印字されているひし形の中にPSEと書かれたマークで、これが特定電気用品に当たります。家で使う電気製品にも丸形の中にPSEと書かれたマークが付けられているものがあり、特定電気用品以外の電気用品に当たるものです。

PSEマーク

日本では上記のような認証マークが使われていますが、PSEマークだけがついた機器や部材をテキサスで使用・設置することはアメリカの規制に合いません。アメリカではNRTL (Nationally Recognized Testing Laboratory)に登録されている認証機関で認証されているものを使うことが必要です。NRTLの中でよく目にする認証機関として代表的なものにULがありますが、それ以外にも、TUV、ETL、CSA、Bureau Veritas など、20機関ほどあります。
テキサスで使用した機器や部材は全てこれら認証機関による認証がされているものを採用しています。

NEC(National Electrical Code)について

規格や認証について一部を紹介してきましたが、これらをもってテキサスにデータセンターを設置できたかというとそうではありません。電気配線の方法や電線の太さ、長さについて決まりがあります。
それがNEC (米国電気工事規程)と言われるもので、NFPA (全米防火協会) が規定している多くの決まりの中の電気に関する規定 - NFPA70です。

人の安全のため、火災が発生しないよう、或いは漏電・感電しないようにするための規定ですが、ケーブルの太さや施工方法などの他にも、ブレーカーのロック機構や停電時EXIT灯が一定時間点灯する必要があることなど、いろいろな規定があり、日本国内向けの施工より細かく厳しい規定が多くあると感じました。

米国内の安全な電気設計、設置、検査の基準

【ご参考】
テキサス州北西部に、日本で作ったコンテナ型データセンター(DC)を運び込んで設置し、風力発電で運用するグリーンDC(もちろん風が吹かない時は普通の電気を使うんですけどね…)を完成させる!プロジェクトをご紹介した記事はこちら

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