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ベルンハルト コッホ

ドイツ ファルツで躍進!日本人のケラーマイスターの挑戦!

ファルツのハインフェルトにある家族経営のワイン生産者です。これまでは国内(近隣)の個人客への販売がほとんどで、輸出は行っていませんでした。
土壌と品種・・南ファルツは、粘土石灰質土壌のため、ピノ ノワール、シャルドネ、ヴァイスブルグンダー、グラウブルグンダーなどに力を入れています。他にも、ドルンフェルダーやカベルネ ソーヴィニヨン、メルロを植えており、20品種以上を手掛けています。生産比率は、赤白各50%ずつです。
日本人ケラーマイスター・・ワイン造りをするのは、兵庫県出身の坂田千枝。幼い頃から果樹栽培の仕事をしたいと考えていました。地元の農業高校に進学し、17歳の時にドイツにホームステイしたことがきっかけとなり、ドイツへ。職業訓練を受け、ラインガウやアールで研修を積みました。2013年末から、コッホで働いています。普段は、一人でセラーの仕事を担当しています。ベルンハルトから学んだことは「お客様が求めるワインを造ること」。ブルゴーニュのピノ ノワールが好きで、それに近づけていきたいと考えています。
こだわりのワイン造り・・ワインのベストな状態を考えて、添加物は極力加えないようにしています。赤は基本的にノンフィルター、白はベントナイト処理を行わないようにしています。低価格帯のワインにも1つ1つたんぱく質沈殿率のチェックを行っています。「低価格帯のワインも、上級クラスのワインにも同じ労力をかけています。」と坂田は語ります。酵母は選別酵母ですが、2009年にブルゴーニュ スタイルのピノ ノワールを造り始めて以来、2013年頃から「ヴィヌム」や「ゴーミヨ」などのワインガイドに掲載されるようになりました。


「リースリング ツェット QbA トロッケン」

樹齢約30年の葡萄を使用
しっかりとした辛口

畑はイルベスハイム村にあります。土壌は石灰岩とレス(黄土)です。畑は西向きで、標高202mのゆるやかな丘陵地帯です。機械で収穫します。収穫の前に畑で未熟な葡萄や痛んだ葡萄を取り除きます。葡萄は1988年に植えた樹齢約30年のものです。全体の85%を除梗します。果実のアロマを引き出すため、発酵前に6度で約8時間のスキンコンタクトを行います。発酵はステンレスタンクで18-21度にコントロールしながら行います。そのままステンレスタンクで8ヶ月熟成させます。清澄し、フィルターをかけてボトリングします。しっかりとした辛口です。桃や柑橘系の果物のような典型的なリースリングアロマを楽しめます。ベルンハルトがワインを造り始めた当初は、辛口でも残糖が5~7gあるのが一般的でした。幼馴染で大のワイン愛好家としてファルツでも有名だったツォラーは、「ワインの質を甘さで隠す必要はない。俺は本当のリースリング トロッケンが飲みたいんだ!」と言い続けました。そんな彼(Z)のために発酵が進み残糖がほぼ無いタンクのリースリングの瓶詰めし、このワインが誕生しました。以来出来るだけ残糖が少なく、シンプルでクラシカルなリースリングを目指して造っています。



「シュペートブルグンダー QbA トロッケン」

シュペートブルグンダーの評価は
ファルツでもトップクラス

畑はハインフェルト村にあります。南西向きで、標高182m、石灰岩質土壌です。収穫は、畑で選別しながら手摘みで行います。果実のアロマを引き出すため、発酵前に6度で30時間のコールドマセラシオンを行います。発酵はステンレスタンクで22-30度にコントロールしながら約12日間行います。全体の12%を228Lの樽(新樽ではない)に移し、ステンレスタンクと樽で14ヶ月熟成させます。ラズベリー、ブラックベリーやチェリーの香り、やさしい口当たりで、余韻に酸が調和します。


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