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先にガラスが残る竿は、だいたい曲がっている。と言う話

先っぽにガラスが残る竿は十中八九、曲がってます。

わずかですが、巻き取りの軸がブレているので、ガラスが偏ります。


冷めた時、また先っぽにカケラが残る。

と、コレの繰り返し。



少々曲がってても、紙りんかけたら、エエやん。
と、思ってるでしょ?

カタチはきれいなのに、吹くと「なぜか?」真っ直ぐ入りません。

最初のカケラがきっかけの熱ムラ、つまり固さのムラはカンタンに解消しないんですよ。

カタ肉まっしぐらです。


では、焼かずに吹き続けてみましょうか。

薄い所は思いの外、冷めてます。
紙りんとか、かけてると、もうガッチリぜったい入りません。

一方でガラスの厚みのある方が熱がまだ残っています。

結果、溜まりのある底のほうが肩より柔らかくなり、空気が抜けていきます。

この仕組みで曲がりを直す事は出来ます。
ですが、一度冷めてしまった口元はもうなかなか薄くするまで温めるのは大変です。


では、ちょっと戻って一度焼いてみましょうか。




グローリーホールは奥の方が熱いですからね、先の方、つまり底側から焼けます。

すると、底の溜まりから薄くなり始めた所が1番柔らかくなります。

吹くと↓この辺からぬけます。

だから焼いたあとは、この辺をしっかり紙りんかけてますよね。

竿元は冷めてるので、単純なブローでは、肩をこれ以上薄くするのは至難の業ですね。

というわけで、1番うすいのは腹(胴?)になります。

この状態で底を作ると、こんな感じかな?

ポンテを取ります。

仕上げていきましょう。

口切りとかしなければ、口元の厚みが思いの外、残っています。

道具は内側から当たるので、厚みが外側のラインとして現れるんです。

そこの「ぷっくり」は、最初に竿の先に残っていたカケラでできた熱ムラの結果です。


こんなコップは山ほど作りました。

今ではもう作れない、可愛いコップ達です。


竿立てに立ってる竿の先には、またカケラが残ってませんか?

ちゃん竿先を焼いてますか?

竿をきれいにはらう所から初めて見ましょう。 

先輩に竿の曲がりを取ってもらってもいいです。

きっと少しだけ上手にできますよ。

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