見出し画像

理想のリーダー像(マンデラやムヒカから考えてみた)

海外の気になるリーダーに関する本を読んでいます。日本では、吉田茂や田中角栄については読みました。まだまだ勉強中です。
ここ最近は私の好きな『ホセ・ムヒカ』『ネルソン・マンデラ』の本を続けて読みました。
二人の共通点は「プラグマティスト」だということと「長い間収監されていたこと」「高齢で大統領になり1期で退任したこと」などでしょうか。

プラグマティストとはなんぞや?
リアリストにも近いのかな、と理解していますが、理想を追い求めるより現実に即して物事を進める、というイメージでいます。
私は、このスタンスはリーダーに必要な素養だと思っています。
理想は大事。大統領、総理大臣といったポストの人には「全ての国民は大切で、幸せにしたい。苦しむ人を救いたい」という基本的な理想は強く持っていて欲しい。
しかし、自分の考えや理想と違うからと耳を塞いだり、排除したりせず、時には尊重し懐柔して仲良くやったり、悪い言い方をすれば利用すればいい。それが国民の利益になるのであれば、時には意外な人たちと手を組むこともある。

イデオロギー、それは時に足かせになることがある。もちろん、絶対的に許してはならないラインはありますが、「このイデオロギーの人はこういう立場を取るべきだ!」という姿勢というか、ステレオタイプがありませんか?ネットでは顕著に見られます。このイデオロギーはこうあるべきだ!というナラティブに絡め取られ、身動きが取れなくなる。
「あんなやつと仲良くするなんて、見損なった!」「この党にいながらなんでそんな発言するんだ!許せん!」そんな批判は毎日たくさん見ますね。
その「あんなやつ」は本当に「あんなやつ」で評価する部分はないのでしょうか。会って話したのでしょうか。

話はそれましたが、必要であればイデオロギーを越えて対話したり、手を組むことがありそれを実行する能力がリーダーには必要だと思います。
自分のガチガチの理想にこだわることが、国民の利益になるかどうかを見極められる。そんなリーダーがいいなと、思います。

ホセ・ムヒカは、自身はボロボロの車に乗って、とても質素な暮らしをしています。物質的な贅沢に興味がないといいます。そして、人間の欲望が自然を破壊していることに警鐘を鳴らしています。それでも、ブルジョアとは仲良くします。資本家と敵対したりしない。うまく付き合うのです。
彼は大統領になっても質素に暮らし、給料を寄付していました。
それは、大統領になったから高級な服を着たり贅沢をしたら、国民との生活に乖離がおきるし、ちゃんと見られているからだ、ともいいます。
彼なりに「見せ方」も考えていました。

マンデラは、対立してきたアフリカーナー(白人)のリーダーを自宅に招き、自らお茶をいれて対話し尊重することで、アパルトヘイトの交渉をうまく運びました。
自分が収監されていた刑務所でも、看守を懐柔し、仲間にしたといいます。
「北風と太陽」ですね。
いくら、相手と対立する考えだからと言って人前で罵倒したり、逃げ場を無くすほど追い詰めたり恥をかかすことは、却って対立を深めてしまうことになる。
誰だって、尊重されれば話そうかな、と思いませんか?

こういう交渉を「腰抜け」と揶揄する人もいるでしょうが、私はとても勇気のあるやり方だと思います。あくまで自分のスタンスは曲げすぎず、妥協点を探る、というやり方です。
自分の考えがいくら正しいと信じていても、違う考え方の人もたくさん暮らしているのが社会です。例え相容れなくても、存在しているということを心に留めたいなと。

真に国民のためを思い、今だけでなく将来を見据えて国民のためになるのか。時には狡猾に、時には譲らず、時には柔軟に。そんな交渉ができるリーダーが理想的だなと思いました。
人を動かすって、天性のものでもあり技術でもあると思います。自然と、こっちが動いちゃってるな〜みたいなことありませんか?
マンデラは、そんな人だったように思います。人たらしですね。

まとまりがなくなってきましたが(笑)、私の理想的なリーダーの素養としては、人を動かす魅力があり、柔軟に対応できるリアリスト、ということですかね。
またいろんなリーダーについて勉強をしていきたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?