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黄金のレガシーに含まれるFF9成分に関する雑記

※この記事にはFF14「黄金のレガシー」メインシナリオ、及びサブシナリオ「至天の座アルカディア」のネタバレが含まれます
※FF9未プレイの方も非推奨。ネタバレ防止というよりFF9をやっていないとわからない書き方になっているため・・・

はじめに

前回の記事で賛否両論ポイントの一つとして「黄金のレガシーにおけるFF9要素の使い方」について触れましたが、今回はもう少し掘り下げて解説・・・考察・・・?してみる(ふんわり)

https://note.com/mooper/n/n665ff978f375?sub_rt=share_b
※前回の記事と重複する内容があります

ウクラマト=ジタン説

既に方々で考察されているように、
「黄金のレガシーの主人公はウクラマトである」と同時に、
「ウクラマトはFF9の主人公ジタンがモチーフである」っていうのも濃厚な説だと思われる。
とはいえめちゃくちゃ共通点が多いわけでもなく・・・
・性格が真っすぐ(熱血主人公タイプ)
・困ってる人を見ると放っておけない
・何者かの策略により実の親と離れ離れになる
・しっぽが生えていて毛色も似てる
こんな感じ。まぁふんわりと「ジタンっぽいかな?」ってくらい。
でも「誰かを助けるのに理由が居るかい?」って言わせても違和感はない。
っていうかむしろ言って欲しかった。ラストシーンとか(後述)

スフェーン≠ガーネット説

継承の儀終了後、ドーム出現~トライヨラ襲撃~ヴァンガード突破と話の流れが激変していく中、
突然現れてFF9の「プリマビスタ楽団」をBGMに「ここはアレクサンドリア連王国!」とか言い出す謎の少女。
「なんだか急にSFチックになってきたぜ」と呑気してたムーパーも唐突に挿入されるFF9成分には流石にビビった。
・スフェーンという宝石の名を持つ
・アレクサンドリアの女王
ってだけで「なるほどこいつはガーネットがモチーフか」というのはすぐに察しが付くが、正直あまり面影がない。
妙に馴れ馴れしく思わせぶりな発言も多いため、個人的にはFF8のリノアを想起してしまった。
ただ、自分の想いを打ち明けられずに苦悩し、己の無力さに打ちひしがれる様は共通点と言えるかもしれない。
そんなシーンの一つ、トライヨラ襲撃の際、高層から城下町の惨状を見下ろし悲痛な表情を浮かべるスフェーンをヒカセンが目撃しているが、ここの構図がFF9劇中で、壊滅的な打撃を受けるアレクサンドリアを見下ろす際のガーネットの横顔に似ていると感じた。
この惨状を招いたのはゾラージャと手を組んだスフェーンの願いでもあるので、経緯や想いは全く別物なのだが・・・
前回の記事でも触れた通り、黄金のレガシーではFF9要素があえて原作とは反対の意味になるよう改変されている節があり、ガーネットだと思った?残念!やってることはむしろガーネットを苦しめたテラ人のソレでした!
というのも反転構図の一つ。スフェーン=ガーネットという想起が最初からミスリードなのかも。そしてトライヨラ襲撃といえば、
・敵対勢力に育ての親を殺される
・女王になった直後に国が侵略を受ける
という原作だとガーネットが被ったむごい仕打ちをFF14ではウクラマトが被っている。
何も知らなかった王女が、主人公一行との旅を経て女王として成長していくという要素も共通している。
つまりウクラマトはジタンとガーネット両方の性質を併せ持つ・・・ってコト・・・?
なお、スフェーンも後にゾラージャの裏切りによりソリューションナインの国民を虐殺されてしまうが、民を守るはずの機構がゾラージャの特権コードにより乗っ取られるという展開は、FF9においてアレクサンドリア襲撃の際、ガーネットが国を守るために起動したアレキサンダーが、ガーランドに乗っ取られて自国に壊滅的な被害をもたらしてしまう展開と一致する。
ウクラマトとスフェーン、二人の女王はガーネットという元ネタを共有していると考えるべきかも?

オーティスとグルージャ

その性格と騎士団長という設定から、有識者ならばオーティスも初見で「こいつ元ネタスタイナーだな」と気付けるだろう。
ただし機械兵としての彼の生い立ち、作り物の身体に魂をブチ込むという発想と、その黒い顔につぶらな瞳のフェイスユニットは・・・
・・・さてはオメェ「黒魔導士」だな・・・?
FF9における「黒魔導士」とは作り物の身体に"霧"と呼ばれる生命や魂エネルギーの類似品を注入してできる人造人間である。
(肉体さえ損傷しなければ半永久的に生きられるようなので、むしろ「ジェノム」に近いかも)
そして、オーティスといえば欠かせないのがグルージャの存在。
グルージャを単体で見るとそうは思わなかったのだが、オーティスとセットで考えた時に、そこに「スタイナーとビビ」の面影がちらつくように思えるのだ。
旧アレクサンドリア市街の廃墟にて、夕飯の準備でエレクトロープの欠片を集めた際、グルージャには魔法の才があるような描写がある。
幼いころに遺棄され、自らの出自や生きる意味に苦悩する少年、それを庇護するオーティス。
先述の、オーティスに含まれる「FF9の黒魔導士」という要素と合わせた時に、「グルージャ=ビビ」の構図がぼんやりと浮かんでくるのは考えすぎだろうか…?

「記憶を空の上に預ける」ということ

ビビといえば・・・
スフェーンの項でも触れた「原作からの反転構図」の中にはちょっと悪趣味だと感じるレベルの引用もあって、ビビの最期の言葉「僕の記憶を空の上に預けに行くよ」が
「(死んだ人の)記憶を(物理的に)空の上(エバーキープ)に預ける」
っていう予想だにしない形で使われたのだが、これにはとてつもなく大きな意味がある。
「生きているって事を証明できなければ、死んでしまっているのと同じなのかなぁ」
これはビビのキャッチコピーで、裏を返すとヨカフイ族の教え「みんなの記憶に残り続ける限り、死は終わりではない」と合致する。
劇中でもヒカセン一行は「生きた証」を剝奪するエバーキープの仕組みに対し嫌悪感を露にしていたが、ビビの思う「生の証明」を「ビビの言葉の引用で以って否定する」という悪魔じみた構図に内心憤っていた私。
まんまとシナリオ班の術中にハマっていたのかもしれないが・・・なんというか、その、
人の心とか無いんか???

エバーキープ=イーファの樹説

魂の循環をコントロールし、星海の仕組みを技術力で再現してしまったエバーキープ。
下層に集められた魂が吸い上げられる様といい、建物自体の形状といい、恐らく元ネタはFF9のイーファの樹。
イーファの樹はテラ人により作られ、星の中心から地表を貫いてそびえたつ大樹で、星(ガイア)の命の循環に介入し、生命や魂のエネルギーを搾取して"霧"を生み出していた。
"霧"は魂を持った生物が取り込むと狂暴化して精神を侵され、逆に魂を持たない人工物に注入すると意志を持って動き始める(=先述した「FF9の黒魔導士」)
この辺りの設定がエバーキープで確立された「魂資源」や「機械兵」の設定に近しいものがある。なお、FF9の物語終盤、主人公一行は暴走したイーファの樹の上空に発生した「記憶の場所」に突入することとなるが、これこそがエバーキープの最上層に存在した「リビング・メモリー」の元ネタであると思われる。
リビングメモリーには4大属性に対応するエリアもあったので、各属性ターミナルの守護者として4体のカオスが出てくるんじゃないかとドキドキしていたがそんなことは無かった。
・・・と思い来や、記事執筆中にクリアしたアルカディアLH級零式にてそれらしきネタがあったので後述。

ラスボスペプシマン説

エターナルクイーン。つまり永遠の女王。
見た目や名前といい、いきなり出てきてラスボス面してる所といい、やはり元ネタはペプシマンこと「永遠の闇」と思われる。
とはいえオマージュ要素はそこだけで、キャラ付けや使ってくる技などに共通点は見られなかった。
そしてラストバトル終盤でウクラマトが乱入してくる展開、賛否両論みたいだけど・・・
壊れゆく世界から強制的に転送された後、「お前と話がしたいんだ!」と強引に戻ってきてまで引導を渡しに来る一連の流れ。
闘いに敗れたクジャによって崩壊するイーファの樹の外に転送されたジタンが、放っておいても死ぬだけのクジャを助けるために命を懸けて最深部まで戻り、最期に言葉を交わしたことでクジャは安らかな死を迎える事が出来た...
というエピソードのオマージュだと個人的に感じたので、好きです(直球)
なんならウクラマトに「誰かを助けるのに理由がいるかよ」とか言って欲しかった。
あとウクラマト乱入直後のBGMが神がかってる。すこすこのすこ。

ヴィケットサンダーが追加で取り込んだ魂

本編完結から少し間を多いて実装された「至天の座・アルカディア」にもFF9ネタの気配をキャッチしましたぞ。
記事執筆中にアルカディア零式を踏破したのでその時のSSが記事画像になってます。
ライトヘビー級4層で対決することになるヴィケットサンダー。
零式にのみ存在する後半戦にて、エレクトロープを体内に取り込み魔物の魂も追加で投入するという、なんだかとっても身体に悪そうな暴挙に出るが、この時に取り込んだ魂の元ネタが、FF9に登場した「火のマリリス」ではないか?という説が浮上。
マリリスは先述したFF9のラストダンジョン「記憶の場所」に他3属性のカオスと共に登場する中ボス枠で、蛇のような下半身に、多数の腕が生えた人間の女性のような上半身が合わさった見た目で、その手には剣が握られている。
そして「火炎切り」「剣の雨」「剣の舞」などの炎や剣を用いた攻撃を駆使してくる。
FF14においても同名の必殺技がギミックになっており、エレクトロープ製の触腕?で炎の剣を振るう姿は、ヴィケットサンダーが取り込んだ魔物がマリリス、あるいはマリリスと同種族の魔物であるという十分な根拠ではないだろうか。
もしかするとこの後アルカディアシリーズの続編では「水のクラーケン」「風のティアマット」「土のリッチ」を元ネタとした魔物の魂を取り込んだ闘士が登場するかもしれない。わくわく。

さいごに

まだサブクエ全部拾ってないし、FF9をやったのが相当昔なので元ネタに気付いていない可能性もあるけど
・メインターミナル前でクルルがスフェーンに向けた言葉に「いつか帰るところ」
・リビングメモリーの風脈クエで「君の小鳥になりたい」
・オブリビオンの隠れ家でタンタラスのテーマのアレンジ版が流れる
などなど、他にもぐっと来るネタが結構仕込まれています。
元ネタ検証のため・・・というかそういうのを抜きにしてもう一度9やりたくなりました。
個人的に一番好きなFFシリーズが9なので、今回のFF14の諸々は「ツボ」であり「地雷」でもあるんです(厄介なオタク並感)
吉PはFF9リメイク企画への参画を否定してたけど、もし本当にそんな企画が実在するのであれば・・・
頼むから変な改変とか意趣返しはしないでいただきたい。
最近だとFF7Rの前例もあるからすっげー不安(超個人的感想)
以上、余談がめちゃくちゃ長くなりました。
まあ雑記と銘打ってあるのでセーフか。うん。


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