般若心経 関西弁訳

観音菩薩が言わはったことやねんけど、この世に確かなものなんか無いねんな。そう思ったら苦しみが無くなんねん。

よう聞いてな。「もの」いうても結局人によって見方はちゃうやん。おんなじもん見とっても、人によって見え方や感じ方はそれぞれや。なんにも絶対的なものなんか無いやんか。ええ加減なもんやで。

全部そんなもんや。

絶対これが正しいなんてもんこの世に無いやんか。絶対これは形変わらへんもんなんかないで。何でもすぐ変わってまうし、感覚とかもめっちゃあやふやや。だっておんなじもん食べとっても人によって全然味の感じ方ちゃうやん。音楽とかもそうやろ。人それぞれや。自分の考え方かってどんどん変わるもんな。そんなもんあてならへん。年もとるしな。世の中なんでもかんでもすぐに流れてってまうんや。そういうもんなんや。

でもすぐしがみつくやろ。「こうせなあかん」とか「絶対こうや」言うて。でもそれほんまにそうなん? 自分が勝手にこだわって縛られとるだけちゃうんか。誰かと比較することもそうやで。あと誰かに言われたこととか、どう思われるかとか、そんなんで動けんくなんねんな。縛られんねん。

そんなん全部意味ないでー言うんが、観音菩薩の教えやねんな。全部どうでもええでー言うて。だって全部そもそも適当やからな。絶対これは確かなもんなんかなかったやろ。ずっと変わらへんもんもない。何でもすぐ変わっていって、流れ続ける。それがこの世なんや。これ、いうもんは無いんや。

この世はな、ほんまは空っぽなんや。だからあんまり縛られとったらあかんわ。

そら生きとったらその時その時でいろいろあるで。でもそれもな、その時その時そこにあるだけやねんで。だからな、その場に置いていき。もともとそういうもんなんやから。それが空いうことや。いつも今があんねんで。

あと「この先どないなんねやろ」とかいうて不安になるやろ。そんなんも考えたあかんで。それで動けんくなったら意味ないやろ。今を大事にせな。観音様は無駄なこと考えへん。だからいつも心が静かなんや。今を楽しめるいうことや。大事なんはそれやで。

そしたらな、最後に般若心経の一番大事なところ教えとくな。それはこういうことや。

ギャーテーギャーテー。

意味わからへんやろ。何やこれ。ギャーテーギャーテーて。

でもこれでええねん。まあいっぺん言うてみ。ギャーテーギャーテー言うたらわかるわ。アホみたいな感じしてくるやろ。

それがええねん。世の中そんなもんやで。考えすぎたあかんわ。世の中ギャーテーギャーテーなんやから。

あーしんどいなー思たらな、ギャーテーギャーテーボージソワカ言うて20回くらい繰り返しとき。だんだんアホらしなってくるからな。それでええねん。それが般若心経や。それが世の中や。

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