【シーズン2撮影始動によせて】ここがすごいよウェンズデー

2022年に配信されたNetflixオリジナルドラマ「ウェンズデー」。今年4月からシーズン2の撮影が開始されると報じられている。

私もこのドラマにとても心惹かれて、妹におすすめしようと某炎上シーンを見せたら「怖いよ」と言われてしまった。

やはり順を追って本編を見ないとその魅力が伝わりきらないのは承知の上。

じゃあどこがよかったんだろうとよく考えて、ウェンズデーの魅力をプレゼンのごとく改めて整理してみた。まだまだ先になるであろうシーズン2の公開に向けてここらでゆっくりと気持ちを温めていこうではないか。

※物語の謎に関するネタバレや考察はありません。

1.独特で夢がある世界観

ハリーポッター、特にスリザリンが好きな人はハマりそうな素敵な世界観。ネヴァーモア学園は魅力的だ。

私はホラーも観ないし、スリザリンが特別好きというわけでもないし、髑髏も好きじゃないけど、非現実的なファンタジックな世界観にはときめきを隠せなかった。

一見ホラーやゴシック要素が強く、暗く思えるかもしれないがそんなことはない。ウェンズデーの家族を見ていると一周回って死やグロテスクな物を肯定することでポジティブに生きている明るさまで感じる。登場人物たちは意外と前向きで活力に満ちているのがこの作品の良さだ。


2.ウェンズデーの人間性

ウェンズデーは気味が悪いほど人に左右されない。

現代社会はSNSや、多様性を求める声やら、ヘイトもスピーチも何もかもが声高で、常に人の動向を気にさせられるからウェンズデーの芯の強さ(時にやり過ぎなほどの)は潔くて、見ていてすっきりする。

人目や人の意見に溺れかけながらも現代を生きている私はウェンズデーの大胆な行動にカタルシスさえ感じた。


3.冒頭が完璧

私の大好きなアニメ「ミギとダリ」もそうだが、面白い作品は冒頭で確実に掴む。これが何よりも重要だ。

必ずしも衝撃的な始まりにする必要はないが、とにかく印象的で象徴的な始まりでないと、見ている側はこれから何を見せられるか知れたもんじゃないので、その先に興味が湧いてこない。

ウェンズデーの冒頭は大胆で極端だが、最高に効果的だ。ウェンズデーのサイコっぷりが炸裂し、世の中に対する考え方や弟への愛情も垣間見える。オープニングまでのほんの数分に、ウェンズデーの人物像の特色を提示し、加えてこの先のキーとなる超能力についても全て綺麗に落とし込んでいるのだ。ウェンズデーの気味の悪い微笑から始まるオープニングに、この世界観が好きな人はもうこの先の話が大好きになり始めているだろう。極端だがこの先の話が好きな人はおそらくこのシーンが好きだろうし、ここが合わない人はこの後も合わないかもしれない。ピンポイントに感じられても確実に刺す、大事なことをしっかりと提示する象徴的なやり方を実践しているのがとにかく素晴らしい。


4.魅惑的で効果的な音楽

ティム・バートン作品の楽曲を長年手がけてきたダニー・エルフマンがクリス・ベーコンと手がけた楽曲が素晴らしい。

おどろおどろしくて、夢夢しくて。もう夢に出てきそうです。

ウェンズデーのチェロ演奏が印象的な劇中曲「Paint It Black」は深まる謎やこの先の展開への期待感を最高潮に高めてくれる最強に効果的な舞台装置になっている。

5.小出しにびっくりミステリー

考察のしがいはあるぐらいのヒントはちゃんと出しておきながら、毎話毎話しっかりと次のエピソードが気になる終わり方を死守しているところがよい。意味わからなすぎるともはや謎もどうでもよくなって脱落するし、かといって単純過ぎると魅力がない。

常に謎の餌が吊り下げられた状態で餌を追いかけ続けるワンちゃん状態の我々視聴者。

私はウェンズデーを平日2日間くらいで見終えて寝不足になりました。


6.みんなの悩みよくわかるよ。

親からのプレッシャー、みんなと馴染めない、好きな人を振り向かせたい、複雑な親子仲…。

登場人物みんなと同じような体験があるわけじゃないけど、みんなのその気持ち、よくわかるよ!!!と叫びたくなる現代的で等身大な悩みを抱えたネヴァーモアの生徒やそれを取り巻くキャラクターたち。

だからあんなおどろおどろしい世界観だけど不思議と心が温かくなるの。

7.ハイセンスなイケメン2人

序盤からウェンズデーに絡んでくる2人のハンサムボーイ。この2人が結構序盤からウェンズデーのことをどこか買っている感じなのがミソだ。これだけサイコで変わっていても、このウェンズデーの魅力に気づくとは見る目があるな、となかなか面白い。イケメンはいるだけで話が盛り上がる。

この2人は日本の少女漫画にありがちな白黒対決みたいな感じではなく、絶妙にタイプの違うイケメンという感じで私的にどっちもいい感じの男やんと思いながら楽しめた。


と、ここまでウェンズデーの魅力をまとめてみたけど、これだけしっかり思いつくなんてやっぱり魅力がたっぷりすぎると改めて痛感した。

おしゃべりな私ですが、どんな作品でもこんな風に熱く語り散らせるというわけではありません。

そんなわけで早くもシーズン2が楽しみ。また公開時期が近づいてきたら見直そう。お付き合いいただきありがとうございました。

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