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試合考察〜J3リーグ第4節 奈良クラブvsY.S.C.C.横浜〜

日時:3月26日(日)13:00K.O
場所:ロートフィールド奈良
対戦相手:Y.S.C.C.横浜
△2-2 draw

長いですが、よかったら最後まで目を通していってください。感想もお待ちしています。

【スターティングイレブン】
※敬称略
GK アルナウ
DF 伊勢 鈴木 加藤
MF 寺村 可児 堀内 山本 嫁阪
FW 浅川 酒井

【サブ】
GK 岡田
DF 寺島 都並 平松
MF 桑島 片岡 西田

【メンバー交代】
後半
嫁阪→西田
可児→片岡
山本→桑島
寺村→都並

【奈良クラブ公式ハイライトベース】
0:50〜 横浜CKのシーン
高めのニアに入ってきたボールはヘディングで弾き返す。こぼれに相手選手は2人反応する。このとき奈良のマークは1人(浅川)だった。結果的にシュートはほぼ正面でアルナウがキャッチしているが、このマークのずれは修正する必要がある。
1:00〜 奈良クラブ先制
前述したシーンの直後。アルナウからのボールを受けた酒井がドリブルで運ぶ。中へボールを送ると浅川が右足で合わせて先制する。
ここであげるポイントは2つ。
①酒井のドリブル。ボールを前に運ぼうとすると、どうしても重心が前に行きがちになる。しかし、酒井のドリブルは体の中心に軸があり、少しフェイントをかけただけで相手を交わすことができる。今回も一度中へ切り込むと見せかけて縦へ突破している。ほんの数秒の出来事だ。
②浅川のポジション。酒井がドリブルを開始した時点でゴールへの最短距離をとっている。オフサイドになるかならないかギリギリのところ。普通に走り込めば相手も分かって付いていったり絞ったりするだろう。しかし、浅川は一度スピードを緩めて相手DFを離し、フリーの状態でボールを受けることができている。
2:00〜 ハンドによりPK、失点
ここで個人的に悲しかったのは、ハンドをしたあと皆が総意のように何もしなかったことだ。あれだけ静かに判定を待つようなシーンは観ていて心が痛む。誰か声をかけてやっただろうか。
ペナルティエリア内でのハンドのため横浜にPKが与えられた。キッカーの萱沼がGKの逆を突き、同点に追いつく。
2:47〜 失点シーン
相手のFK。キッカーが蹴ったボールはアルナウが弾く。しかし、そのあとのボールを繋げられた。普段のアルナウなら取れていたであろうシュートだったが、雨で滑るピッチ。足を取られ、無情にもゴールへ吸い込まれてしまった。
不運なゴールにも見えるが、シュートを打たせる前に止めることはできなかっただろうか。
3:39〜前半ラストワンプレー
このとき注目したいのは加藤と嫁阪の動き。加藤が相手をブロックするような形をとり、嫁阪は中へクロスを送る前に一度止まっている。一度止まって中を見てクロスを上げることができたのも加藤が相手を抑えていたからだろう。
4:19〜 奈良クラブチャンスシーン
加藤の縦パスに西田が走り込み、中へクロスを送る。それを受けた山本がシュートを放つも相手GKのファインセーブに遭う。
浮き球のクロスではなく、足元を狙ったクロスを通すという選択をした西田。雨であることを逆手に捉えた良い判断だったと思う。
4:42〜 奈良クラブ2点目
CKから。キッカーは寺村。内巻きのボールにニアにいた山本が頭で反応。相手DFに当たってコースが変わり、ゴールへと吸い込まれた。
5:19〜 奈良クラブチャンスシーン
左サイドでボールを受けた西田が敵陣中央にボールを送る。相手DFが先にボールを触るも、流れたところを山本がダイレクトでシュートを放つ。惜しくも枠の上だったが、あのシュートを打つのは難しい。振り抜けば枠のかなり上にいくだろうし、抑えすぎたりスピードがないと止められてしまう。
相手がボールを先に触っているが、そこへ全速力で走り込んできた寺村も賞賛したい。

【総括】
前半から山本がプレスをかけたりボールを奪うシーンが多かった。中盤より前で動いている時間帯が長かったが、可児や堀内がバランス良くポジショニングできているから問題はなさそうだ。中盤の動きは特にも試合をコントロールする鍵となる。交代で入る片岡や桑島も同じレベルでできている。ここに中島賢星が入ったらどんなボール回しが観られるのか、期待したい部分である。
ロートフィールドの芝について。実際にピッチに立ったことがないので、芝の長さや土の感触は分からない。そこに敏感な選手もいるだろう。(雨の日にスパイクを変える、普段はしないがスライディングでボールを止めに行く、など。)
「状態が悪い」とのことだが、ピッチ状況がどうであろうと自らが合わせてプレーしてほしい。
外でやる競技。天候に左右されるのはもちろんのこと。水を含んだユニフォームやスパイクは重いし、肌に張り付くのが気持ち悪いと感じるだろう。ボールも重くなり、思うようにパスが出せなかったり、いつも通りにプレーできなくなったりするだろう。しかし、外的要因に言い訳することなく、自分ができなかったと思えるのなら、もっと強く、上手くなるだろう。

ちなみに、わたしの推しは前半と後半でスパイクを変えていた。状況に応じて自分で変化をつけられることを嬉しく思った。

観客数について。DAZNでも1,000人は超えないだろうと分かるくらいだった。ピクニックシートは天候不良を見込んで前日に販売を中止していた。晴れたら1,200〜1,300は入っただろうか。
昨シーズンのホーム最終戦も雨だったが2,000人を超える観客がつめかけた。「ホーム最終戦」「サイン会」など人が来る要因があったこともあるが、奈良にはそのくらいのポテンシャルがある。J3に上がって注目する人も増えただろう。もっと奈良全体を巻き込んで集客していきたいところだ。

ホーム初勝利は4月16日までお預けとなった。4月はFC今治、FC琉球、いわてグルージャ盛岡、ガイナーレ鳥取、今シーズン上位を走るチームとの対戦が続く。奈良クラブにとって『耐える』1ヶ月となるだろう。

いわてグルージャ盛岡戦、わたしの推しは古巣戦となる。そこへ対する思いはまた別な記事で書こうと思う。

次へ向けて今は準備しよう。ではこの辺で。